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武装集団が市民39人拉致、和平交渉中 ナイジェリア北西部

ナイジェリア北部では近年、身代金目的の誘拐を繰り返す武装集団が各地で活動している。
2017年2月20日/ナイジェリア北部、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの戦闘員(Getty Images/AFP通信)

ナイジェリア北西部ザムファラ州で8日、武装集団の指導者一族との和平協議に参加していた住民らが集団拉致される事件が発生した。警察によると、武装集団の戦闘員が会合を襲撃し、39人を連れ去ったという。治安悪化が続く同国北部において、住民が武装勢力との対話を模索する最中に発生した事件として衝撃が広がっている。

事件が起きたのはザムファラ州郊外の集落。警察によると、住民らは地域で影響力を持つ武装集団指導者の両親と面会し、和解や停戦に向けた協議を進めていた。ところが会合の最中、指導者本人が武装した仲間とともに現れ、参加者を次々と拘束。最終的に39人が連れ去られ、残る数人のみが逃れることができたという。

ナイジェリア北部では近年、身代金目的の誘拐を繰り返す武装集団が各地で活動している。農村部では国軍や警察による保護が得られないとの不満が根強く、一部地域では住民が独自に武装勢力と交渉し、停戦や安全確保を図るケースも少なくない。しかし今回の事件は、そうした和平交渉そのものが危険を伴うことを浮き彫りにした。

北部では10年以上にわたり続く紛争が深刻化している。北東部ボルノ州では西アフリカ最大のイスラム過激派ボコ・ハラムやその分派であるISWAP(イスラム国西アフリカ州)が活動を続ける一方、北西部では「バンディット」と呼ばれる武装犯罪集団が集落襲撃や誘拐を繰り返している。国連によると、こうした紛争や武装活動によって数万人が死亡、数百万人が避難を余儀なくされている。

実際、ナイジェリアでは今年に入ってからも大規模な拉致事件が相次いでいる。人権団体の集計では、北部地域だけで過去数カ月間に1000人以上が誘拐され、学校や教会、郊外の集落などが標的となっている。治安部隊による掃討作戦も実施されているが、広大な森林地帯や山岳地帯を拠点とする武装勢力の活動を完全に封じ込めるには至っていない。

今回拉致された39人の安否は不明で、当局は捜索と救出に向けた作戦を進めている。住民の間では不安が広がる一方で、中央政府に対して治安回復と住民保護の強化を求める声が高まっている。和平への期待を抱いて開かれた対話の場が大規模な拉致事件へと変わったことで、地域社会には深い衝撃と失望が広がっている。

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