ナイジェリア軍、過激派に拉致された360人を救出 ボルノ州
軍によると、作戦はボルノ州南部の山間部で実施された。
.jpg)
ナイジェリア軍は7日、北東部ボルノ州でイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」に拉致されていた360人を救出したと発表した。その中には多数の女性や子どもが含まれており、軍は今回の作戦を過激派掃討に向けた重要な成果と位置付けている。
軍によると、作戦はボルノ州南部の山間部で実施された。同地域は長年にわたりボコ・ハラムの主要な活動拠点として知られ、険しい山岳地帯を利用した潜伏場所となっている。治安部隊は情報収集をもとに掃討作戦を展開し、各地の集落から連れ去られていた被害者らを発見・保護した。救出された人々は安全な地域へ移送され、医療・人道支援を受けているという。
一方で、長期間にわたる拘束生活や過酷な移動の影響も明らかになった。軍によると、救出された人々の中には衰弱した者も多く、逃避行や移送の過程で乳児2人が死亡した。山岳地帯での生活環境は極めて厳しく、食料や医療の不足が深刻だったとみられる。
ボコ・ハラムは2009年以降、ナイジェリア北東部を中心に武装闘争を続けている。学校や集落への襲撃、自爆テロ、住民の大量拉致などを繰り返し、これまでに数万人が死亡、数百万人が避難を余儀なくされた。近年は組織の一部が分裂し、「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」として活動、治安悪化が続いている。
ナイジェリア軍は近年、国内外の支援を受けながら過激派掃討作戦を強化してきた。先月には米軍との共同作戦により多数のISWAP戦闘員を殺害したと発表しており、今回の救出作戦もその一環とみられる。軍当局は「テロ組織の拠点を排除し、市民の安全を回復するための取り組みを継続する」と強調した。
しかし、国内では依然として誘拐事件や武装勢力による襲撃が相次いでいる。ボルノ州では先月にも学校が襲撃され、生徒らの行方が分からなくなる事件が発生した。治安対策の強化を求める声は根強く、政府が市民の安全をどこまで確保できるかが課題となっている。今回の360人救出は大きな前進と評価される一方、長年続く武装勢力との戦いが終結には程遠い現実も浮き彫りにしている。
