台北市長、プライドパレードで罵声浴びる、ゲイバー摘発に批判殺到
台湾は2019年、アジアで初めて同性婚を合法化したが、今回の事件は制度上の平等と現場での人権保障との間に残る課題を浮き彫りにした。
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台湾の台北市で10月31日、LGBTQ+(性的少数者)の権利や多様性を祝うイベント「台湾プライド」が開催され、約17万人が参加した。一方、今月初めに市内のゲイバーが警察の摘発を受けた問題をめぐり、蒋万安(Chiang Wan-an)市長が会場に姿を見せると、参加者から罵声が飛んだ。
蒋氏は野党・国民党所属で、これまでLGBTQ+コミュニティーへの支持を表明してきた。しかし、パレード終盤に会場を訪れた際、「ゲイバーを摘発するな」といった怒号が飛び、来年の市長選で対抗する与党・民進党の候補者への支持を叫ぶ声も上がった。蒋氏は約15分間滞在し、影響を受けた人々に謝罪するとともに、徹底した調査と関係者への迅速な処分を約束した。
問題となったのは、台北市の繁華街・西門町にあるゲイバー「Commander D(コマンダーD)」への警察の立ち入り捜査だ。警察は10月3日、公共の場でのわいせつ行為を禁じる法律への違反容疑で店舗を捜索し、利用客51人を事情聴取した。経営者は逮捕され、一部の客は6時間以上にわたって拘束された。警察は捜査令状に基づく措置と説明しているが、性的少数者への差別的な対応ではないかとの批判が広がった。
今回の摘発を受け、主催者は今年のプライドのテーマも変更。性的少数者のコミュニティーが過去に国家権力から受けた抑圧の歴史的記憶が呼び起こされたとして、警察や行政による権利侵害への警戒を訴えた。
一方、民進党の頼清徳(Lai Ching-te)総統は、誰も自分の属性を理由に恐怖を感じるべきではなく、行政権力の行使にも多様性への尊重が反映されなければならないと強調した。
台湾は2019年、アジアで初めて同性婚を合法化したが、今回の事件は制度上の平等と現場での人権保障との間に残る課題を浮き彫りにした。
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