南アフリカの電動車販売、2026年1~9月で前年通年実績を突破、新車の9台に1台が電動車に
今回の販売実績は、南アで電動化が本格的に進み始めたことを示す。
大手BYDのEV車(ロイター通信).jpg)
南アフリカの電動車市場が急速に拡大している。南ア自動車製造業者協会(NAAMSA)によると、2026年1~9月の新エネルギー車(NEV)販売台数は、2025年の年間販売実績をすでに上回った。9月には新車販売の9台に1台をNEVが占め、市場の転換が進んでいる。
今回の統計でいうNEVには、バッテリー式電気自動車(BEV)だけでなく、プラグインハイブリッド車(PHEV)や通常のハイブリッド車(HEV)も含まれる。したがって、完全な電気自動車だけでなく、エンジンと電動モーターを組み合わせた車種も販売拡大をけん引している。
南アでは電気自動車の普及が価格の高さや充電設備の不足などによって遅れていた。しかし、車種の選択肢が広がり、比較的手頃な価格の電動車が市場に投入されたことで、消費者の関心が高まっている。
政府も電動車産業の育成を進めている。2026年3月からは、電気自動車や水素自動車の製造設備などへの投資に対し、150%の税控除を認める優遇措置を導入した。国内生産を促進し、国際的な自動車産業の電動化に対応する狙いだ。
一方、課題も残る。南アには電力供給の不安定さや物流網の制約があり、充電インフラの整備も十分ではない。また、電動車購入者への直接的な補助制度が乏しく、輸入車に対する関税負担も普及の障壁となっている。
今回の販売実績は、南アで電動化が本格的に進み始めたことを示す。ただし、持続的な市場拡大には消費者支援、充電網整備、国内製造基盤の強化を一体的に進める必要がある。
