バヌアツ・フェリー沈没、30人超が行方不明、安全管理と救難体制に疑問
事故をめぐっては、船が行方不明になったとの通報が大幅に遅れたことが問題となっている。
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南太平洋の島国バヌアツ沖で9月11日、フェリー「MVマトゥイ」が沈没したとみられ、30人以上が行方不明となっている。警察によると、乗船者は53人で、週末までに14人が救助され、2人の遺体が収容されたが、9月15日時点で新たな生存者や遺体は確認されていない。救助隊はフェリーが沈んだとみられる海域に加え、沿岸部でも捜索を続けている。
事故をめぐっては、船が行方不明になったとの通報が大幅に遅れたことが問題となっている。警察は沈没したとみられる時点から約22時間後まで、船が消息を絶ったことを把握していなかったと説明している。沈没した正確な時刻や経緯も明らかになっておらず、当局が救難活動の初動対応に問題がなかったか調べている。
さらに船舶の安全管理をめぐる疑問も浮上している。地元メディアによると、MVマトゥイは30人を超える乗客を輸送する許可を受けておらず、出航時に海事当局の承認も得ていなかったとされる。船を所有していた会社は6月に国内の企業登録から抹消されていたという。
事故当日は気象台が強風・波浪警報を発令していた。ナパット(Jotham Napat)首相は警報が無視されたことや、定員を超えた乗船などの過失が事故につながった可能性を指摘。関係当局が適切に対応していれば被害を抑えられた、あるいは事故そのものを回避できた可能性があるとの認識を示している。
ナパット氏は国連総会出席のため予定していたニューヨーク訪問を取りやめ、事故対応に当たることを決めた。ニューカレドニアの救助機関も航空機と船舶による捜索を支援している。
多くの島で海上交通に依存するバヌアツでは今回の事故を契機に、船舶の安全基準や監督体制、緊急時の通報と救難態勢について、抜本的な見直しを求める声が強まるとみられる。
