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米国の対イラン戦費、380億ドルに膨張、月30億ドル規模で増加へ

今回の試算には、米軍による軍事作戦や弾薬、装備、兵站などに関連する費用が含まれる一方、8月以降の戦闘による支出や戦費調達に伴う借入コストなどは含まれていない。
米ワシントンDCの連邦議会議事堂(Getty Images)

米国のイラン戦争に伴う費用が、2026年8月1日までに約380億ドル(約5.89兆円)に達したことが、議会予算局(CBO)の分析で明らかになった。CBOは今後も戦闘が続けば、費用は月30億ドルのペースで増加する可能性があると試算している。戦争開始から半年が経過する中、軍事費の膨張が米国の財政に新たな負担を与えている。

今回の試算には、米軍による軍事作戦や弾薬、装備、兵站などに関連する費用が含まれる一方、8月以降の戦闘による支出や戦費調達に伴う借入コストなどは含まれていない。そのため、実際の負担はさらに大きくなる見通しだ。米国ではすでに国防予算への圧力が強まっており、長期化すれば通常の軍事運用や他の政策分野にも影響が及ぶ可能性がある。

特に深刻なのが弾薬備蓄への影響だ。米軍はイランとの戦闘で長距離精密ミサイルなどを大量に使用してきた。CBOは不足した弾薬の補充に最大5年程度を要する可能性を指摘している。これは現在の戦争だけでなく、将来の別の軍事衝突に備えた米軍の即応能力にも関わる問題となる。

戦争の経済的影響は軍事費にとどまらない。ホルムズ海峡をめぐる軍事的緊張によってエネルギー市場が混乱し、原油価格や輸送コストにも上昇圧力がかかっている。CBOは戦争によって米国のインフレ率が2027年初めの3カ月間で約0.5ポイント押し上げられると予測しており、家計の負担や金融政策にも波及する可能性がある。

米軍ではこれまでに18人の兵士が死亡したとされ、人的損失も拡大している。さらに国防総省はCBOの分析に協力しておらず、戦争の全体的な財政負担を正確に把握することは容易ではない。

イラク戦争やアフガニスタン戦争が長期化した結果、米国が巨額の財政負担を抱えたことを考えれば、今回の戦争も長期化するほど費用は急速に膨らむ。月30億ドルという増加ペースは、戦闘継続が単なる軍事問題ではなく、米国の財政、物価、軍事力、そして将来の安全保障政策を同時に圧迫する問題になっていることを示している。

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