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フィリピン裁判所、サラ・ドゥテルテ副大統領に逮捕状、大統領への脅迫で

事件の発端となったのは2024年のサラ氏の発言だ。
2026年7月7日/フィリピン、連邦議会に到着したサラ・ドゥテルテ副大統領(ロイター通信)

フィリピンの裁判所は4日、サラ・ドゥテルテ(Sara Duterte)副大統領に対し、脅迫に関する刑事事件で逮捕状を発行した。ドゥテルテ氏はマルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領と大統領夫人、さらに当時下院議長だったロムアルデス(Martin Romualdez)氏の3人に対する脅迫を行ったとして、3件の罪に問われている。裁判所は各罪について12万ペソ、合計36万ペソの保釈金を設定した。

事件の発端となったのは2024年のサラ氏の発言だ。同氏はオンライン記者会見で、自身に何らかの危害が加えられた場合に備え、3人を殺害するよう暗殺者に指示したと受け取れる発言をした。検察はこれが脅迫に当たるとして刑事責任を追及している。一方、サラ氏側は脅迫を行ったとの主張を否定、弁護団は司法上認められたあらゆる手段を講じる方針を示している。

今回の逮捕状はサラ氏とマルコス・ジュニア氏の政治的対立が司法手続きにまで発展していることを象徴するものでもある。両者は2022年の大統領選でタッグを組み、勝利した。しかし、その後は両陣営の関係が急速に悪化し、現在ではフィリピン政界を二分する対立構造となっている。

サラ氏は今回の脅迫事件とは別に、副大統領および教育相を務めていた時期の公金の不正使用をめぐる疑惑でも追及を受けている。これらの問題をめぐり、同氏に対する弾劾手続きも進行中で、脅迫疑惑はその争点の一つとなっている。弾劾裁判で有罪となれば、公職からの罷免だけでなく、将来の政治活動にも影響が及ぶ可能性がある。

サラ氏にとって今回の逮捕状は、2028年の大統領選への影響という点でも大きな意味を持つ。同氏は次期大統領候補として注目されてきたが、刑事事件と弾劾手続きが同時に進めば、政治的な立場は大きく揺らぐことになる。一方、サラ氏の支持層からは、マルコス・ジュニア政権が司法機関を利用してライバルを排除しようとしているとの反発が強まる可能性もある。

今回の事件は単なる刑事事件にとどまらず、フィリピンの二大政治勢力であるマルコス家とドゥテルテ家の権力闘争を映し出している。今後、サラ氏が保釈手続きや裁判でどうに対応するかに加え、刑事裁判と弾劾手続きが2028年大統領選を見据えたフィリピン政治にどのような影響を与えるかが焦点となる

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