パキスタン当局「カシミールの抗議デモに過激派参加」暴力拡大、議会選挙に暗雲
議会選挙は7月27日に始まり、8月10日まで段階的に投票が行われる。
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パキスタン統治下のカシミール当局は28日、地方議会選挙を妨害しようとしたとして、非合法の政治団体JAAC(共同人民行動委員会)を非難するとともに、イスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)の戦闘員が抗議デモに参加していたとの見方を示した。選挙を巡る混乱は治安情勢を一段と悪化させており、公正な投票実施に懸念が広がっている。
議会選挙は7月27日に始まり、8月10日まで段階的に投票が行われる。しかし、数週間にわたって続く抗議活動が選挙戦に影を落としている。27日には覆面姿の武装した抗議参加者と治安部隊が衝突し、隊員1人が死亡、複数人が負傷した。
当局によると、武装集団が投票所周辺で治安部隊に発砲したという。一方で、抗議参加者側にも死傷者が出たとの情報があるが、当局は民間被害を確認していない。
政府報道官はムザファラバードの記者団に対し、JAACが選挙を妨害しようとしたと主張し、抗議現場にはTTPの戦闘員も多数加わっていたと説明した。また、覆面姿の武装集団が建物の屋上から発砲する映像があるとして、抗議活動はもはや平和的なものではないと強調した。中央政府もイスラム過激派がデモに加わり公共の秩序を脅かしていると述べ、治安回復に向けた措置を講じる方針を示した。
JAACは2023年に結成され、カシミール住民の政治的権利拡大や、パキスタン国内に住むカシミール難民向けの議席廃止を求めて活動してきた。当局は治安上の理由から2026年に同団体を非合法化し、支持者数十人を拘束している。
一方、JAAC側は選挙制度への不満を背景とした抗議活動を続けており、政府の主張に反発している。議席問題を巡っては、裁判所が先月、難民向け議席は憲法で保障されており、廃止には憲法改正が必要との判断を示していた。
カシミール地方はインドとパキスタンが領有権を争う係争地で、政治的対立や治安不安が長年続いている。今回の選挙は地域政治の将来を左右する重要な機会と位置付けられているが、抗議活動と暴力が続く中で、有権者が安心して投票できる環境を確保できるかが大きな課題となっている。
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