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ネパール大洪水、救援・復旧本格化、死者1300人超、国連も緊急支援

国連によると、9月18日時点で1300人以上の死亡が確認され、約5100人が行方不明となっている。
2026年8月26日/ネパール、鉄砲水が発生したヌワコット地区(AP通信)

ネパールと中国チベットの国境付近で8月26日に発生した大洪水を受け、政府と国連が救援・復旧活動を本格化させている。ヒマラヤ地域で発生した氷河の崩壊が大量の水と土砂を下流に押し流し、北部のラスワ、ヌワコット、ダディンなどで住宅や道路、橋、学校、電力施設が大きな被害を受けた。国連によると、9月18日時点で1300人以上の死亡が確認され、約5100人が行方不明となっている。

災害発生から2週間以上が経過する中でも、捜索・救助活動は続いている。ネパール政府によると、9月11日時点で1万3676人が救出され、そのうち320人以上が外国人だった。一方、約5100人が依然として行方不明で、約35カ国から来た600人余りの外国人も含まれている。収用された遺体は1385体に上り、身元確認のためDNA鑑定なども進められている。

特に対応が難しいのが、水力発電所のトンネルなどに取り残されたとみられる作業員の捜索だ。大量の泥やがれき、損壊した設備が救助活動を妨げており、インド、中国、韓国などの専門チームがネパール軍と協力して作業を続けている。アラブ首長国連邦(UAE)、マレーシア、オーストラリアからも救難チームが派遣され、ドローンやポンプなどの機材が投入されている。

国連は9月4日、ネパール政府を支援するため、4980万ドル規模の緊急支援を開始した。4カ月間の計画で、約8万4270人の被災者を対象に、食料や水、医療、衛生、避難などの緊急支援を行うとしている。国連は冬が近づく高地の被災地域で生活環境が悪化し、感染症などの二次被害が発生することを警戒している。

被害は救援活動だけでなく、今後の復旧にも大きな負担を残している。ネパール政府の初期評価では、災害による損害は約18億ドル、損失は約8億8300万ドルに達し、復興には約47億8000万ドルが必要と見積もられている。道路や橋、通信網、電力施設などの復旧とともに、被災者の生活再建を進めるための国際支援が課題となっている。

今回の災害をめぐっては、気候変動との関係も国際的な議論になっている。ネパールは温室効果ガス排出量が世界全体の中で極めて少ない一方、ヒマラヤ地域に位置するため、氷河の融解や異常気象の影響を受けやすい。政府は今後の復旧資金について、単なる人道支援ではなく、気候変動による被害への国際的な支援という観点から各国や国際機関に協力を求める方針を示している。

救助活動が続く一方、行方不明者の捜索、遺体の身元確認、道路や電力など基幹インフラの復旧、そして大規模な再建資金の確保が同時に求められている。ネパールにとって今回の災害は、短期的な救援だけでなく、山岳地域の防災と気候変動への適応を含めた長期的な復興体制を問う危機となっている。

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