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インド首相がインスタ積極活用、若年層の支持拡大目指す、課題も

モディ氏は近年、X(旧ツイッター)やフェイスブックに加え、インスタグラムでの活動を活発化させてきた。
2026年7月20日/インド、首都ニューデリー、風刺政治団体「ゴキブリ人民党」の支持者たち(ロイター通信)

インドのモディ(Narendra Modi)首相が若年層への支持拡大を狙い、写真・動画共有アプリ「インスタグラム」を活用した情報発信を強化している。背景には、就職難や雇用環境への不満を抱くZ世代の若者による抗議活動が広がり、政府に対する批判が高まっていることがある。

インドでは18~29歳の有権者が約2億5000万人に上り、今後の選挙結果を左右する重要な支持層となっている。政府は若者との接点を増やし、従来の政治的メッセージとは異なる親しみやすい発信によって支持回復を図る構えだ。

モディ氏は近年、X(旧ツイッター)やフェイスブックに加え、インスタグラムでの活動を活発化させてきた。投稿では政策説明だけでなく、海外首脳との交流や日常の一場面、文化行事への参加、動物との触れ合いなどを写真や短編動画で紹介し、若者に親近感を与える内容を増やしている。リール動画やストーリーズなど若年層に人気の機能も積極的に活用し、堅い政治家という印象を和らげる狙いがあるとみられる。

こうした動きのきっかけとなったのが、Z世代を中心とした若者による抗議活動である。若者たちは、公務員採用試験の遅延や国家試験の問題漏えい、慢性的な雇用不足などへの不満を背景に各地でデモを行った。

インドは世界有数の経済成長を続ける一方、毎年数百万人規模で労働市場に参入する若者に十分な雇用を提供できていないとの指摘がある。高学歴であっても安定した職に就けないケースが増えており、経済成長の恩恵を実感できない若年層の不満が蓄積している。

専門家は、若者が情報を得る手段がテレビや新聞からSNSに大きく移行していることを踏まえ、政治家にとってインスタグラムなどのデジタル媒体は欠かせない選挙戦略になっていると分析する。一方で、SNS上で親しみやすいイメージを発信するだけでは、雇用創出や教育改革といった実際の課題解決にはつながらないとの見方も強い。野党は、政府がイメージ戦略を優先し、若者が直面する失業や物価高への対応が不十分だと批判している。

インドは世界最多の人口を抱え、平均年齢も約30歳と若い。若年層の支持をいかに獲得するかは、今後の政治の行方を左右する重要な要素となる。

モディ氏のSNS戦略は、若者との距離を縮める有効な手段となる可能性がある一方、支持を維持・拡大するためには、雇用機会の拡大や経済格差の是正など、若者が求める具体的な政策成果を示せるかどうかが課題となりそうだ。

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