インド「ゴキブリ人民党」デモ行進、警察が催涙ガス使用
「ゴキブリ運動」は医科大学入学試験など全国規模の試験で相次いだ問題用紙漏えい事件をきっかけに拡大した。
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インドの首都ニューデリーで20日、若者を中心とする風刺政治団体「ゴキブリ人民党(Cockroach Janta Party、CJP)」の支持者らが国会議事堂への行進を試み、警察が催涙ガスや警棒を使用して阻止した。数千人規模のデモ隊は教育制度改革や教育相の辞任を求めて集結し、一部が警察と衝突。モディ政権に対する若者世代の不満が浮き彫りとなった。
デモは国会の開会に合わせて計画された。警察は治安維持を理由に議会周辺での集会や行進を禁止し、道路各所にバリケードを設置して警備を強化した。しかし、支持者たちは規制を突破して議会へ向かおうとし、警察は催涙ガスで応戦、警棒で排除に当たった。参加者の一部は小規模な集団に分かれて行進を続けた。
「ゴキブリ運動」は医科大学入学試験など全国規模の試験で相次いだ問題用紙漏えい事件をきっかけに拡大した。約200万人が再試験を余儀なくされたほか、一連の不正や受験競争を背景に学生の自殺が相次いだことから、教育行政への怒りが若年層を中心に広がった。運動の名称は失業した若者を「ゴキブリ」に例えた最高裁長官の発言を逆手に取り、抗議の象徴として掲げたことに由来する。SNSを通じて急速に支持を集め、全国各地へ運動が拡大した。
デモ参加者はプラダン(Dharmendra Pradhan)教育相の辞任、試験制度の抜本改革、不正の責任追及に加え、ハンガーストライキを続ける環境活動家ソナム・ワンチュク(Sonam Wangchuk)氏の即時解放を要求している。ワンチュク氏は警察により病院へ搬送された後も断食を継続する姿勢を示しており、政府との直接対話などを条件に掲げている。
一方、政府は強硬姿勢を維持しながらも対話の姿勢を見せ始めている。保健相が運動の代表者と面会し、要望について協議する考えを示した。代表団は政府側に要求書を提出したものの、教育相の進退や制度改革について具体的な回答は得られなかったという。CJP側は要求が受け入れられるまで抗議を継続すると表明している。
今回の抗議活動は教育制度への不信だけでなく、高い若年失業率や将来への不安を背景とする世代的な不満を映し出している。SNSを活用した若者主体の運動はモディ政権3期目で最大級の市民運動に発展したとみられ、今後の政府対応や政治情勢への影響が注目されている。
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