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インド政府、ゴキブリ人民党による国会へのデモ行進禁じる、対立の兆し

今回の抗議運動は今年5月に発覚した大規模な試験問題漏えい事件を契機に拡大した。
2026年7月10日/インド、首都ニューデリー、風刺政治団体「ゴキブリ人民党」の支持者たち(AP通信)

インド政府は19日、首都ニューデリーで20日に予定されている若者を中心とする風刺政治団体「ゴキブリ人民党(Cockroach Janta Party、CJP)」による国会へのデモ行進を認めない方針を示した。デリー警察は国会の開会に伴い市内で集会や行進を制限しており、無許可のデモを行った場合は法的措置を講じると警告している。一方、CJP側は計画通り行進を実施すると表明し、緊張が高まっている。

今回の抗議運動は今年5月に発覚した大規模な試験問題漏えい事件を契機に拡大した。医学生を対象とする国家試験を含む複数の試験で不正が明らかとなり、数百万人規模の受験生に影響が及んだことから、若者を中心に教育制度への不信感が高まった。運動ではプラダン(Dharmendra Pradhan)教育相の辞任や試験制度改革を求める声が強まっており、高い若年失業率や就職難に対する不満も重なって、政府への抗議運動に発展した。

抗議活動を後押ししているのが、環境活動家として知られるソナム・ワンチュク(Sonam Wangchuk)氏である。同氏は若者への連帯を示すため6月末からハンガーストライキを続けてきたが、健康状態の悪化を理由に警察当局によって公立病院へ搬送された。

ワンチュク氏の妻は「実質的な拘束状態に置かれている」と主張し、民間病院への転院を求めて裁判所へ申し立てた。しかし裁判所は、生命を守るための措置として入院は正当だったと判断し、転院請求を退けた。

ワンチュク氏は今回の運動を「インド第二の自由運動」と位置付け、「恐怖政治からの解放」と公正な社会の実現を訴えている。こうした主張はSNSを通じて急速に拡散された。

一方、CJPは数千万人規模の支持者を集めるまでに成長。主催者はデモ参加者に対し、インド国旗のみを掲げ、政党旗の持ち込みや暴力行為を避けるよう呼び掛け、平和的なデモを目指す姿勢を示している。

デリー警察は国会周辺に要員を展開し、検問やバリケードを増設するなど厳戒態勢を敷いている。政府は公共の安全確保を理由に規制の正当性を主張するが、野党や人権団体は表現や集会の自由を制限する措置だとして批判を強めている。教育制度への不満から始まった若者の抗議運動は、民主的権利や政府への信頼を巡る問題へと発展しており、対立の行方に注目が集まっている。

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