パラグアイのペニャ大統領、銀行破綻で辞任、デジタル銀行危機が政権を直撃
ペニャ氏はSNSに投稿した動画で、国家の安定、社会平和、民主制度を守るために辞任を決断したと説明。国民に謝罪したものの、金融危機への直接的な責任は認めなかった。
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南米パラグアイのペニャ(Santiago Peña、47歳)大統領は5日、大手デジタル銀行「ウエノ銀行」の経営破綻を受け、辞意を表明した。同行を巡る金融危機が政権を揺るがし、議会で弾劾手続きが進む中、政治的混乱の収束を図った形だ。
ペニャ氏はSNSに投稿した動画で、国家の安定、社会平和、民主制度を守るために辞任を決断したと説明。国民に謝罪したものの、金融危機への直接的な責任は認めなかった。また、預金者の資金を返還することを最優先課題に挙げた。
危機の発端となったウエノ銀行は、2023年に銀行免許を取得した急成長のデジタル金融機関で、国内成人の6割以上に当たる約300万人の顧客を抱えていた。公的年金基金や政府関連機関などからも巨額の資金を集め、先月時点で約8億ドルの公的預金を保有していた。
しかし、中央銀行の調査で、経営陣や株主と関係する企業への不透明な融資や、適切な担保を欠く貸し付け、経費の不正な資産計上などが発覚した。会計を修正した結果、自己資本は法定最低基準の半分を下回り、中央銀行は11月3日に同行を管理下に置いた。
同行のアプリやカード決済、送金サービスが停止し、預金者は資金を引き出せない状態に陥った。政府は約28万人の預金者について返済手続きを開始したと説明している。
ペニャ氏は2025年まで同行の親会社グルポ・バスケスの株式を保有していたほか、同行の前身企業のトップだったカルバジョ(Carlos Carvaljo)氏を中銀総裁に任命していた。この関係が利益相反や監督体制への疑念を招き、野党議員35人が弾劾を提起。与党内での支持も失い、首都アスンシオンでは預金返還と大統領辞任を求める抗議デモが発生した。
検察当局は銀行幹部8人を拘束し、関係者27人を背任や詐欺未遂などの容疑で訴追した。銀行破綻は金融監督の独立性や政治と企業の癒着という問題を浮き彫りにし、パラグアイの金融システムと海外投資家の信頼にも影響を及ぼしている。
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