スペイン領セウタで数百人の移民が抗議デモ、本土への移送求める
今回抗議した移民は、7月末に発生した大規模な越境でセウタに入った人々の一部だ。
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アフリカ北部のスペイン領セウタで16日、数百人の移民が海岸に集まり、モロッコへの送還ではなくスペイン本土への移送と庇護を認めるよう求める抗議活動を行った。参加者はスペイン国旗を掲げ、人道的な扱いを求める横断幕を手にし、現在の不安定な状況から抜け出すための解決策を訴えた。移民の多くはモロッコやナイジェリア、バングラデシュ、セネガルなどから来ており、経済的困窮や迫害を逃れるため、長く危険な旅を経てセウタにたどり着いたと訴えている。
今回抗議した移民は、7月末に発生した大規模な越境でセウタに入った人々の一部だ。この混乱に乗じて7万2000人以上がモロッコからセウタに押し寄せた。セウタの人口は約8万人で、一時的に人口に匹敵する規模の移民が流入したことになる。その大半はその後、自発的にモロッコに戻ったが、現在も5000~8000人がセウタに残っているとされる。
残留者の多くは十分な生活環境を確保できておらず、現地でも医療体制への負担が深刻化している。セウタの医療当局によると、過密状態を背景に疥癬(かいせん)や下痢などの疾病も発生しており、医療サービスへの圧力が高まっている。地元の医療関係者からは中央政府の対応が遅いとの不満も出ている。一方、サンチェス政権は住民への感染リスクを過度に強調すべきではないとし、移民に対する排外的な反応を警戒している。
中央政府はセウタに残る移民のうち、特に深刻な事情を抱える人だけを滞在させる方針を維持している。これに対し移民側は、単に送還されるのではなく、自らの事情を審査した上で亡命申請を受け付けるよう求めている。セウタをめぐっては、モロッコ側でも再度の大規模越境を呼びかける動きがあり、当局が警戒を強めている。モロッコ当局は15日、セウタを目指していた移民111人を拘束した。
アフリカと欧州を隔てるセウタは、移民問題とスペイン・モロッコ間の外交問題が交錯する場所でもある。今回の抗議は大規模な越境が収束した後も、移民の処遇や庇護制度をめぐる問題が残っていることを示した。スペイン政府にとっては国境管理と人道的対応をどう両立させるかが課題となる。
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