ブラジル大統領選、ルラ氏とボルソナロ氏が激突、親米右派への回帰か左派政権継続か
約1億5900万人の有権者が投票し、大統領のほか27州の知事、下院全513議席、上院81議席のうち54議席なども改選される。
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ブラジルで10月4日朝、大統領選の投票が始まった。最大の焦点は現職で左派ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領と、右派のフラビオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員による一騎打ちだ。約1億5900万人の有権者が投票し、大統領のほか27州の知事、下院全513議席、上院81議席のうち54議席なども改選される。
80歳のルラ氏は今回が7度目の大統領選で、勝利すれば4期目となる。貧困層を支える社会保障政策や代表的な給付制度「ボルサ・ファミリア」の実績を訴える一方、生活費の高騰や政権をめぐる汚職疑惑などが逆風となっている。ルラ氏は米国の介入に警戒感を示し、ブラジルの主権を守る姿勢を強調してきた。
対する45歳のフラビオ氏は、2022年にルラ氏に敗れたボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の長男である。ボルソナロ氏はクーデター未遂事件で27年の禁錮刑を受けて服役中(自宅拘禁)。フラビオ氏は父親の釈放と政界復帰を掲げる。また犯罪組織への厳しい対応や治安対策を訴え、トランプ(Donald Trump)米大統領との関係を外交・経済面で強化する方針も示している。
選挙戦では米国との関係が重要な争点となった。トランプ政権はブラジル製品への高関税などを打ち出し、フラビオ氏への支持も表明している。ルラ陣営は米国による選挙への干渉を警戒し、ブラジルが「植民地」や米国の影響下に戻るべきではないと訴えている。
治安も大きな争点だ。犯罪への不安が広がる中、フラビオ氏は国内の犯罪組織を「テロ組織」として扱うことなどを提案、ルラ氏は社会政策を通じた格差是正を重視する。両者の対立は経済や社会保障だけでなく、治安、環境、外交政策をめぐる国家の方向性そのものを争う構図となっている。
大統領選では過半数を獲得する候補がいなければ上位2人による決選投票が10月25日に行われる。世論調査ではルラ氏が先行する一方、フラビオ氏との差は数ポイントで、決選投票にもつれ込む可能性が高い。
