ICC主任検察官解任、セクハラ疑惑で職務停止中、設立以来初の異常事態
カーン氏を巡っては、女性部下との不適切な性的関係や、その後に被害申告を抑え込もうとしたとの疑惑が浮上していた。
のカーン主任検察官(Getty-Images/AFP通信).jpg)
国際刑事裁判所(ICC)の加盟125カ国は24日、セクハラ疑惑を受けて職務停止中だったカーン(Karim Khan)主任検察官の解任を賛成多数で決定した。ICCの主任検察官が加盟国の投票によって解任されるのは2002年の設立以来初めてである。
カーン氏を巡っては、女性部下との不適切な性的関係や、その後に被害申告を抑え込もうとしたとの疑惑が浮上していた。ICCの監督機関が実施した調査では、重大な職務違反があったと認定され、今年6月に職務停止措置が取られていた。これを受け、加盟国総会がニューヨークで特別会合を開き、同氏の処遇について採決を実施した。
AP通信によると、125カ国のうち82カ国が解任に賛成した。一方、カーン氏は一貫して疑惑を否定しており、自身の弁護団も「証拠に裏付けられていない不当な手続き」と反発している。
今回の決定は、ICCが近年直面している政治的圧力の中で下された。カーン氏は2024年、パレスチナ・ガザ地区での戦争犯罪などを巡り、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相らに対する逮捕状を発付した。これに対し、米国やイスラエルはICCを強く批判し、米国はICC関係者への制裁を実施するなど対立を深めてきた。
こうした政治的対立が続く中で持ち上がったセクハラ疑惑について、一部では政治的背景を指摘する声もある。しかし、加盟国はICCの信頼性を維持するためには厳格な対応が必要と判断したとみられる。今回の解任は、ICCが組織内部の不祥事に対しても説明責任を果たす姿勢を示したものと受け止められている。
今後は新たな主任検察官の選出手続きが進められる見通しだが、後任の決定には時間を要するとみられる。当面は副主任検察官らが捜査・訴追業務を引き継ぐ予定で、ネタニヤフ氏らに対する逮捕状を含む既存の事件手続きに直接的な影響はないとみられる。
のカーン主任検察官(ロイター通信).jpg)
