EU、13歳未満のSNS利用禁止を提案、15歳未満は保護者管理を義務化へ

EU域内で年齢に応じた利用制限を設け、SNS事業者などに子どもを保護する仕組みの導入を求める。提案が実際の法律となるには、EU加盟27カ国と欧州議会による審議・承認が必要となる。
SNSアプリのイメージ(Getty Images)

EUの執行機関である欧州委員会は17日、子どものオンライン上の安全を強化するため、13歳未満のソーシャルメディア利用を禁止する「EU KIDS Act(EU子ども法)」を提案した。

EU域内で年齢に応じた利用制限を設け、SNS事業者などに子どもを保護する仕組みの導入を求める。提案が実際の法律となるには、EU加盟27カ国と欧州議会による審議・承認が必要となる。

欧州委員会のフォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は17日、フランス・ストラスブールで記者会見し、子どもの健康や発達を守るため、デジタル空間にも明確な境界線を設ける必要があるとの考えを示した。背景には、SNSや動画共有サービスの利用拡大に伴う、依存性の高い機能や有害コンテンツ、知らない人物からの接触などへの懸念がある。

具体的には、13歳未満はSNSのアカウントを持てない仕組みとする。13歳以上15歳未満については、保護者が設定・監督する「ミニアカウント」に限定し、利用できる機能を制限するほか、1日の利用時間を最大1時間とする案が示された。15歳から18歳については、本人によるアカウント作成を認める一方、サービス側に子ども向けの安全設計を義務付ける。

さらに事業者には、無限スクロールや依存を促す機能、ターゲティング広告、見知らぬ人物からの望まない接触などへの対策を求める。AIチャットボットやAIコンパニオンについても、子ども向けサービスでは初期設定で利用できない状態にすることが盛り込まれている。年齢確認には、EUが認証したデジタル手段を利用する方針だ。

一方、業界団体からは、年齢確認が個人情報やプライバシーに与える影響を懸念する声も出ている。また、オーストラリアでは16歳未満を対象としたSNS規制の運用を巡って課題が指摘されており、EUでも実効性の確保が焦点となる。

欧州委員会は今回の法案によってEU各国で異なる子どものオンライン規制を統一し、プラットフォーム側に安全性を事前に確保する責任を負わせる考えだ。今後、加盟国と欧州議会での審議を経て、具体的な制度設計が決まることになる。

あなたへのおすすめ