アルバニア裁判所、高級リゾート反対デモで拘束された19人の釈放命じる
拘束された活動家たちは今月初め、首都ティラナで行われた抗議デモに参加していた。
.jpg)
アルバニアの裁判所は5日、トランプ(Donald Trump)米大統領の娘婿であるクシュナー(Charles Kushner)氏が関与する高級リゾート開発計画に反対する抗議デモで拘束された参加者19人の釈放を命じた。今回の判断は、環境保護を訴える市民運動への支持を後押しする一方、開発計画を推進するラマ政権への批判をさらに強める可能性がある。
拘束された活動家たちは今月初め、首都ティラナで行われた抗議デモに参加していた。警察は一部の参加者が公共秩序を乱したとして身柄を拘束したが、裁判所は勾留を続ける十分な理由はないと判断し、全員の釈放を命じた。裁判所前には多くの支援者が集まり、釈放が決まると歓声が上がったという。
抗議デモの発端となったのは、アドリア海沿岸の保護区域で進められている大規模リゾート開発である。計画には高級ホテルや別荘、マリーナなどの建設が含まれ、クシュナー氏が率いる投資会社アフィニティ・パートナーズが関与している。
政府は雇用創出や観光産業の発展につながる国家的プロジェクトと位置付けているが、環境保護団体や地元住民は希少な湿地や渡り鳥の生息地が破壊される恐れがあるとして強く反発してきた。
抗議デモは当初、環境保護を求める市民運動として始まったが、その後は政府の汚職疑惑や行政運営への不満とも結び付き、全国規模の反政府デモへと発展した。参加者はピンク色のフラミンゴをシンボルに掲げることから「フラミンゴ革命」とも呼ばれ、ラマ(Edi Rama)首相の辞任や開発計画の撤回、行政の透明性向上などを求めている。一部のデモでは警察との小競り合いが発生し、催涙ガスや放水車が使用される事態となった。
今回の司法判断を受け、活動家たちは抗議デモを継続する姿勢を示している。一方、政府は開発計画が環境基準を順守して進められると主張、観光投資はアルバニア経済の成長に不可欠だとの立場を崩していない。しかし、欧州連合(EU)の一部議員からは、保護区域での開発がEUの環境基準に抵触する恐れがあるとして懸念を示し、アルバニアのEU加盟交渉にも影響を及ぼしかねないとの指摘が出ている。
.jpg)
