インドネシア議会、農地改革法案を可決、土地紛争解決へ新機関を設置
法案の審議では、土地所有の集中を防ぐため、個人や企業などが保有できる土地の規模に上限を設ける方針も示された。
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インドネシア議会は22日、国内で長年続いてきた土地所有や利用をめぐる紛争の解決を目的とする農地改革法案を可決した。新法では、土地所有・支配の格差や農地紛争、放棄された土地、貧困などを農地改革の優先課題と位置付け、これらに対応する政府機関を大統領直属で設置する。新機関は土地利用の計画、監視、紛争解決などを担当する。
法案の審議では、土地所有の集中を防ぐため、個人や企業などが保有できる土地の規模に上限を設ける方針も示された。具体的な最低・最大保有面積などについては今後、政府が規則を策定する。プラボウォ(Prabowo Subianto)大統領は法的基盤を強化することで、小規模農家や漁師、先住民、社会的に弱い立場にある地域社会が公正な農地改革の恩恵を受けられるとの考えを示した。
インドネシアでは、森林区域、国有資産、民有地などをめぐって、地域住民、企業、国有企業などの主張が重なるケースがあり、土地をめぐる法的紛争や事業の停滞、社会的対立につながってきた。特に農園や鉱山開発などでは、企業による土地利用と住民・先住民の権利との調整が課題となっている。
新法では、農地改革の対象として農家、農業労働者、漁師、先住民、女性、貧困層などを優先する方針も盛り込まれた。また、土地の再分配だけでなく、土地権利の回復や紛争の解決、土地所有の過度な集中を防ぐ仕組みも整備する。議会によると、法案の審議では596項目の論点が検討され、学者、実務家、NGO、企業、関係省庁など55の関係者から意見を聴取した。
プラボウォ政権はこれまで、森林利用規則に違反したと当局が判断した鉱山会社などから土地を接収する措置も進めてきた。今回の法律によって、土地政策をめぐる政府の権限と紛争処理の枠組みが明確化されることになる。
一方、土地所有の上限や具体的な紛争解決手続きなどは今後の規則制定に委ねられており、新制度が実際にどの程度機能するかが焦点となる。
