米ニューヨーク・カリフォルニア州、洋上風力中止のトランプ政権を提訴
洋上風力をめぐっては、トランプ政権が化石燃料を重視する一方、州政府側は再生可能エネルギーの導入や電力需要への対応を進めており、連邦政府と州政府のエネルギー政策の違いが鮮明になっている。
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米ニューヨーク州とカリフォルニア州が、トランプ政権による洋上風力発電事業の中止をめぐり、連邦政府と事業者との合意を阻止するため相次いで提訴した。トランプ政権は洋上風力発電を安全保障上の問題や高コストの電源と位置づけ、事業者に対してリース契約を終了させる代わりに連邦資金を支払う措置を進めている。今回の訴訟は、こうした政策の適法性をめぐる新たな法廷闘争となる。
カリフォルニア州は8月、同州中部沿岸で計画されていた「ゴールデン・ステート・ウインド」の事業用リースを終了させる合意をめぐり、トランプ政権と事業者を提訴した。連邦政府は事業者に1億2000万ドルを支払い、同額を州外の化石燃料関連事業への投資に振り向ける内容だった。カリフォルニア州側は洋上風力関連の港湾や送電網、人材育成などに州が1億ドル以上を投じてきたとして、事業中止によってこうした投資や雇用が損なわれたと主張している。
ニューヨーク州も、洋上風力リースの中止をめぐる連邦政府と事業者の合意について、他州と連携して訴訟を起こしている。対象となった事業はニューヨーク市への電力供給を想定し、州側は雇用創出や電気料金への効果を見込んでいた。ニューヨーク州などは、連邦政府が適切な手続きを経ずにリースを取り消したとして、合意の無効化を求めている。
一方、内務省は洋上風力リースの終了によって、天然ガスなど信頼性の高いエネルギー源への投資を促し、エネルギー安全保障や電力価格の抑制につなげられるとしている。2026年6月にはエネルギー企業インベナジーとの合意で4件の洋上風力リースを終了し、総額7億6500万ドルを他の国内エネルギー事業へ振り向ける方針を示した。
洋上風力をめぐっては、トランプ政権が化石燃料を重視する一方、州政府側は再生可能エネルギーの導入や電力需要への対応を進めており、連邦政府と州政府のエネルギー政策の違いが鮮明になっている。
今後は連邦政府がどのような法的根拠と手続きを用いて洋上風力事業を終了できるのかが裁判の争点となる。
