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アルバニア首相、高級リゾート開発計画を擁護、抗議デモ続く

首都ティラナではこの数日、数千人規模の抗議デモが行われた。
2026年6月8日/アルバニア、首都ティラナ、ラマ首相(ロイター通信)

アルバニアのラマ(Edi Rama)首相は8日、トランプ(Donald Trump)米大統領の娘婿であるクシュナー(Charles Kushner)氏に関連する高級リゾート開発計画について、環境保護団体や市民による抗議活動が続く中でも事業を推進する方針を改めて強調した。計画はアドリア海沿岸の自然豊かな地域を対象としており、環境破壊への懸念から国内で大規模な反対運動が広がっている。

問題となっているのは、クシュナー氏の投資会社アフィニティ・パートナーズが関与する総額約14億ユーロ規模のリゾート開発計画である。開発予定地の近隣にはフラミンゴやアザラシ、ウミガメなどが生息する自然保護区がある。環境活動家たちは、大規模な観光施設の建設によって貴重な生態系が損なわれる可能性があると主張している。

首都ティラナではこの数日、数千人規模の抗議デモが連日行われた。参加者たちは「アルバニアは売り物ではない」と書かれた横断幕や、保護区の象徴となっているピンク色のフラミンゴの模型を掲げ、計画の撤回を求めている。この運動は「フラミンゴ革命」とも呼ばれ、環境問題だけでなく、政府の開発政策や政治運営に対する不満の受け皿ともなっている。

これに対し、ラマ氏はロイター通信のインタビューで、「開発はアルバニア経済の発展と観光産業の高度化に不可欠だ」と語った。またラマ氏は「計画の詳細が公表されれば、反対派も驚くほど魅力的な内容になる」と述べ、「美しいプロジェクトだ」と強調した。さらに、2030年までに施設の一部が一般公開される可能性にも言及し、欧州有数の観光拠点を目指す考えを示した。

一方で、開発予定地ではすでに重機による整地作業や仮設フェンスの設置が始まっていることから、住民や活動家との対立が激化している。団体は十分な環境影響評価や住民との協議が行われないまま工事が進められていると批判している。政府は環境審査を実施すると説明しているが、不透明な手続きへの疑念は根強い。

アルバニア政府は近年、欧州連合(EU)加盟を目指しながら外国資本の誘致を積極的に進めている。ラマ氏は今回の開発を国家的な成長戦略の象徴と位置付けるが、反対派は自然環境や公共財産が一部の富裕層向け事業に利用されていると反発している。環境保護と経済成長のどちらを優先すべきかを巡る議論は今後も続く見通しだ。

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