イエメン・フーシ派、イスラエル船舶への攻撃宣言、紅海通航禁じる
フーシ派は声明で、イスラエル船舶の紅海航行を全面的に禁止すると表明し、今後さらに措置を強化する可能性を示唆した。
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イエメンの親イラン武装組織フーシ派は8日、紅海におけるイスラエル関連船舶の航行を禁止すると発表した。イスラエルに対する攻撃を実施したことも明らかにしており、中東で続くイランとイスラエルの対立が海上交通にも波及する形となった。国際海運業界では世界有数の物流ルートである紅海の安全保障が再び脅かされるとの懸念が広がっている。
フーシ派は声明で、イスラエル船舶の紅海航行を全面的に禁止すると表明し、今後さらに措置を強化する可能性を示唆した。ただし、対象はすべての商船ではなく、イスラエルとの関係があると判断された船舶に限定される。しかし、船舶の所有関係や運航実態は複雑であるため、どの船が標的となるのか判断が難しく、誤認による攻撃リスクも指摘されている。
紅海はスエズ運河につながる海上輸送の要衝であり、欧州とアジアを結ぶ貿易に不可欠な航路である。さらに2月末以降、イラン情勢の悪化によってホルムズ海峡の通航が制約されていることから、サウジアラビアなど中東産油国はパイプラインを利用して紅海沿岸の港湾へ原油を輸送し、そこから世界市場へ輸出する体制を強化してきた。そのため紅海の安全確保はエネルギー市場にとっても極めて重要な課題となっている。
フーシ派は2023~25年にかけてのガザ紛争でも、パレスチナ支援を名目に紅海を航行する商船やイスラエル関連施設への攻撃を繰り返した。その結果、多くの海運会社がアフリカ南端の喜望峰を経由する迂回ルートを採用し、輸送期間の長期化やコスト上昇を招いた。停戦後は徐々に航行が再開されていたが、今回の発表によって再び混乱が広がる可能性がある。
海事リスク分析会社は、現時点で紅海全域の航行禁止が宣言されたわけではないものの、地域を航行する船舶に対して警戒レベルを引き上げるよう勧告している。保険料は今のところ大きな変化を見せていないが、攻撃が実際に行われた場合には保険料や輸送コストの上昇は避けられないとの見方が強い。
イスラエルとイランは8日、一時的な攻撃停止を表明したものの、地域情勢は依然として不安定なままである。専門家はフーシ派が実際に紅海で攻撃を再開すれば、エネルギー供給網や国際物流に深刻な影響を及ぼす可能性があると指摘している。中東情勢の緊張が海上交通の安全を左右する状況は続いており、各国政府や海運業界が今後の動向を注視している。
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