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イエメン、内戦激化で医療システムが崩壊の危機、医薬品不足と患者急増で体制逼迫

長年の内戦で弱体化した医療体制は、戦闘の拡大によって一段と追い詰められている。
2026年10月28日/イエメン、タイズの医療機関(ロイター通信)

イエメンで政府軍と親イラン武装組織フーシ派の戦闘が激化し、医療体制が崩壊の危機に直面している。特に包囲状態が続く南西部タイズでは、戦闘による負傷者が急増する一方、医薬品や酸素、麻酔薬、手術用手袋、燃料などが不足している。赤十字国際委員会(ICRC)によると、前線に近い病院では1週間に最大700人の戦争負傷者を受け入れる事態となっている。

タイズの病院には最近、妊娠中に銃撃を受け、脊椎付近に弾丸が残った25歳の女性が搬送された。自宅に2日間閉じ込められ、食料も水もない状態だったという。医師は胎児への危険から弾丸を摘出できず、女性は厳しい選択を迫られている。

タイズは8月以降、新たに国内避難を余儀なくされた約28万1000人のうち、約半数を受け入れている。10月3日以降、戦闘によって同地域は事実上孤立し、人道支援物資の搬入や住民の脱出が困難になっている。ICRCは29日、イエメン全土の医療システムが限界に達していると警告した。今回の戦闘激化以前から、国内の病院・医療施設の4割以上が閉鎖、または部分的な運営にとどまっていた。

妊産婦医療も深刻な影響を受けている。前線近くの病院では産科病棟が救急治療室に転用され、移動制限によって地域の助産師も活動を停止している。水不足やごみの蓄積による感染症の拡大も懸念される。

さらに、タイズのある病院は迫撃砲で損壊し、救急車への攻撃では運転手と救急隊員が死亡した。国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は医療施設への攻撃が患者の受診を妨げていると指摘する。

長年の内戦で弱体化した医療体制は、戦闘の拡大によって一段と追い詰められている。

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