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米サウジ原子力協定、イスラエルとの国交正常化が発効条件=トランプ氏

ホワイトハウスのレビット報道官は定例会見で、サウジが米国の仲介で進められてきた「アブラハム合意」に参加し、イスラエルを国家として承認しなければ、協定は成立しないとの認識を示した。
左からイスラエルのネタニヤフ首相、トランプ米大統領、サウジアラビアのサルマン皇太子(Getty Images)

トランプ(Donald Trump)大統領は23日、サウジアラビアとの民生用原子力協定について、サウジがイスラエルとの国交正常化を実現しない限り発効しないとの考えを明らかにした。

ホワイトハウスのレビット(Karoline Leavitt)報道官は定例会見で、サウジが米国の仲介で進められてきた「アブラハム合意」に参加し、イスラエルを国家として承認しなければ、協定は成立しないとの認識を示した。前日に発表された原子力協力を巡る合意の方針に新たな条件が付された形となり、中東外交の行方に影響を与える可能性がある。

トランプ氏は自身のSNSへの投稿で、サウジとの協定はイスラエルとの関係正常化と不可分であるとの立場を表明した。これを受けてホワイトハウスはサウジがアブラハム合意への参加を拒めば、協定は発効されないと説明した。アブラハム合意は2020年に米国の仲介で締結され、アラブ首長国連邦(UAE)やバーレーンなどがイスラエルとの国交を正常化した枠組みであるが、サウジはこれまで参加を見送ってきた。

今回の協定では、サウジが米国の技術支援を受けて原子炉を建設し、民生用原子力を活用することが想定されている。トランプ氏は、計画はあくまで平和利用を目的としたものであり、核兵器の開発には利用されないと強調した。また、協定は米連邦議会による90日間の審査を経た上で、2年間の実現可能性調査を実施する内容になるとしている。一方で、ウラン濃縮をどの程度認めるのかについては説明に食い違いもみられ、国際原子力機関(IAEA)も正式な手続きが行われるのを待つ姿勢を示している。

サウジはこれまで、イスラエルとの国交正常化にはパレスチナ国家樹立へ向けた明確な道筋が必要だとの立場を維持してきた。ガザ情勢を巡る対立が続く中、正常化交渉は停滞しており、今回提示された条件を受け入れる可能性は低いとの見方が広がっている。そのため、原子力協定も当面は実現が難しいとの観測が強まっている。

一方、イスラエル政府はサウジによる国交正常化が実現すれば、中東の安定と和平に向けた歴史的な前進になるとして歓迎する姿勢を示した。しかし、イスラエル国内では、サウジへの原子力技術移転が将来的な核開発につながり、中東での核軍拡競争を招く可能性を懸念する声も根強い。

今回の方針転換は原子力協力と中東和平を一体的に進めようとする米政権の狙いを示す一方、地域の安全保障や核不拡散体制を巡る議論をさらに活発化させることになりそうだ。

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