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米国の対イラン圧力が本格化、制裁と原油封鎖で経済危機深刻に

米国による封鎖でイランの主要な収入源がほぼ断たれる一方、制裁回避に必要な仲介業者への高額な手数料を支払う資金も不足し、従来の「闇市場」を利用した輸出も難しくなっている。
イラン、首都テヘランの通り(Getty Images)

米国は半年に及ぶイラン戦争で外交的な譲歩を引き出せていないことを背景に、ここ数週間でイランへの経済的圧力を一段と強めた。特に、イランがこれまで制裁回避に利用してきた第三国の国際金融ネットワークへのアクセスを遮断する取り組みが打撃となっている。ドル決済や海外金融を利用できなければ、原油販売だけでなく、食料や原材料など輸入品の調達も困難になる。

ロイター通信によると、原油輸出の落ち込みは深刻だ。イラン産原油の積み出し量は今年に入り、前年の1日約170万バレルから、9月には約26万バレルまで急減した。

米国による封鎖でイランの主要な収入源がほぼ断たれる一方、制裁回避に必要な仲介業者への高額な手数料を支払う資金も不足し、従来の「闇市場」を利用した輸出も難しくなっている。

国内経済への影響も拡大している。イランの通貨リアルは1ドル約100万リアルだった前年から急落し、220万リアルを超える水準となった。12カ月平均のインフレ率は69.9%に達し、食品や飲料、たばこの価格上昇率はさらに高い。公式失業率も春には9.1%となり、就業者数は前年から約45万人減少した。

燃料不足への懸念も強まっている。イランは原油を産出する一方、精製能力が限られているためガソリンを輸入に頼っている。ロイターは政府関係者の話しとして、「国内のガソリン備蓄はあと約2カ月分しかない」と伝えている。

また、アラブ首長国連邦(UAE)が8月19日からイランとの商取引や金融取引を停止したことで、重要な貿易経路も寸断されている。貿易総額は25~35%減少したとされ、輸入が特に打撃を受けている。

経済の急激な悪化は、イラン指導部にとって国内の社会不安を再燃させるリスクにもなっている。米国は経済圧力によってイラン側からの譲歩や交渉を引き出そうとしているのに対し、イランはインフレや経済混乱が米国の11月中間選挙に影響を与えることを期待している。

軍事的対立が続く中、経済的な圧力が外交交渉の行方を左右する新たな要因となっている。

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