プレミアリーグは6月12日からの試合再開を望んでいる

欧州最大のサッカーリーグおよび各クラブは、今週中のチームトレーニング(小グループ)再開を望み、最終調整を行っている。しかし、6月12日からのリーグ再開を実現するためには、様々な課題をクリアしなければならない。

18日の午前中、プレミアリーグ1部(20クラブ)の代表者会議が行われ、そこでリーグ再開に向けた投票および、トレーニングの内容や医療体制のあるべき姿などが話し合われるという。

現時点では、リーグ再開に向けた機運が高まっており、各クラブとも賛成に投票する可能性が高いようだ。賛成多数となった場合は、19日から5人1組の小グループによるチームトレーニングが許可される。

ただし、選手、スタッフ、コーチ、監督、チームに関わる者は、社会的距離の確保やマスクの着用など、各種ルールや条件を全て遵守しなければならない。

1部に所属する「20クラブ中14クラブ」は、それらの各種ルールや条件をクリアし、リーグ運営者に報告する必要がある。なお、残りの6クラブにおいては、必要な対策が十分とられていると判断されており、手続きを簡素化できるという。

先週、イギリス政府はプロスポーツ再開の道筋を示したが、プレミアリーグを再開させるためには、厳しいハードルがいくつも残されている。

各クラブはコロナウイルスの感染拡大を防ぐべく体制の拡充を図っている。試合およびトレーニング前のPCR検査、利用スペースの制限、無観客での試合開催など、ひとつずつ課題をクリアし、6月のリーグ再開は現実味を帯びてきた。

しかし、ニューカッスル・ユナイテッドFCのダニー・ローズ氏、ワトフォードFCのトロイ・ディーニー氏など、多くの選手たちがリーグ再開に対する懸念を表明している。

選手たちは、トレーニング再開前に「同意書(権利放棄書)」への署名を求められる。これは、同国のプロサッカー選手協会が定めたルールのひとつである。署名すれば、不得意多数の者が出入りするスタジアムおよびトレーニング場に立ち入るなど、「リーグ再開に必要とされる事項に誓約した」とみなされる。

署名した選手がコロナウイルスに感染すれば、「それに関連する法的責任」は全て本人が背負わねばならない。すなわち選手たちは、フィールド外においても、より厳しい感染防止対策を求められるのだ。

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プレミアリーグ再開への道

各クラブの役員たちは、リーグ再開に向けた3段階のアクションプランを策定。計画通りに進めば、同プランは19日から実装される予定である。

5人1組による小グループトレーニングを再開し、新規感染者が確認されなければ、6月初めには大グループでの本格的なチームトレーニング(第2フェーズ)に移行できる。

18日AMの代表者会議では、試合会場についても協議が行われる予定である。これは、万一スタジアムでコロナウイルスの感染が確認された場合、州政府、警察、医療関係者に甚大な影響を与えるため、政府の関係機関も協議に参加するという。

マンチェスター・シティFCのラヒーム・スターリング氏は、選手が試合復帰できるまでには「4~5週間」のトレーニング期間が必要である、と語った。

またニューカッスル・ユナイテッドFCのスティーブ・ブルース監督はサンデー・テレグラフの取材に対し、「リーグ再開に向けたトレーニング期間は少なくとも6週間必要。6月12日に試合を行えるとは到底思えない」と述べた。

プレミアリーグは6月12日からの再開を見据えているが、選手や監督たちの多くが現実的ではない、と考えているようだ。UEFAは各国のリーグを7月31日までに終了させたいと望んでいる。

欧州最強クラブを決めるチャンピオンズリーグ(2019-2020年)の日程を確保するためには、1日も早く欧州各リーグを再開しなければならない。しかし、現時点でそれを達成したのはドイツ1部のブンデスリーガのみである。

【プレミアリーグ再開へのロードマップ】
5月18日:クラブ代表者会議
5月19日:小グループトレーニング開始
5月25日:UEFAチャンピオンズリーグ(2019-2020年)の再開計画決定期限
6月1日:政府がプロスポーツ再開可否を判断する
6月12日:リーグ再開

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