米ミシガン州の水道システムにサイバー攻撃、FBIが捜査
現時点で住民の健康被害や飲料水の安全性への影響は確認されていないものの、水道事業者への警戒が一段と強まっている。
.jpg)
米連邦捜査局(FBI)は8月1日、中西部ミシガン州の複数の水道施設がサイバー攻撃を受けたとして捜査を開始したと明らかにした。先に30を超える水道システムが標的となったミネソタ州に続く事案で、重要インフラを狙った攻撃が複数州へ広がる可能性が懸念されている。
現時点で住民の健康被害や飲料水の安全性への影響は確認されていないものの、水道事業者への警戒が一段と強まっている。
ミシガン州当局によると、州内の9つの水道システムで不正なアクセスや悪意のある活動が確認された。いずれの施設も現在は安全に稼働しており、水質への影響は報告されていない。一方、ミネソタ州では7月下旬に30以上の地域水道システムが攻撃を受け、一部自治体では運転制御システムが停止したため、一時的に節水を呼びかけたり、手動で設備を運転したりする対応を迫られた。
攻撃の標的となったのは、水処理設備を遠隔監視・制御するシステムである。米政府はパスワードの改変やネットワーク設定の変更によって運転管理者を締め出す手口が確認されているとして、水道事業者に対し、制御機器をインターネットから切り離すことや認証管理の強化などを求めている。
攻撃主体は特定されていないが、FBIは先に、イランに関連するハッカー集団が米国の上下水道施設を含む重要インフラを標的にしているとの警告を発表していた。専門家も、今回の攻撃手法や対象には過去のイラン系グループによる活動との共通点が多いと指摘する。捜査当局は最終判断を示しておらず、慎重に分析を進めている。
米国では地方自治体が運営する水道施設の多くで、老朽化した設備や限られた予算、人材不足から十分なサイバー対策を講じることが難しいとされる。このため、比較的侵入しやすい重要インフラとして海外のハッカー集団から狙われるケースが相次いでいる。
今回の一連の事案は、市民生活に直結する公共インフラの防御体制を強化する必要性を浮き彫りにした。
