◎治安当局は中国共産党の弾圧に抗議し続けてきた古思堯 氏という75歳の人権活動家を国家安全維持法違反で逮捕した。
2020年9月30日/香港の裁判所、活動家の古思堯 氏(Kin Cheung/AP通信)

2月4日、香港の治安当局は北京2022冬季五輪の開催に反対したベテラン活動家を国家安全維持法違反で逮捕した。

サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙によると、逮捕されたのは中国共産党の弾圧に抗議し続けてきた古思堯 氏という75歳の人権活動家だという。

警察は破壊活動を扇動した容疑で75歳の男を逮捕したと発表したが、詳細は明らかにしていない。また、古思堯 氏の他に4人が連行され、尋問を受けたと伝えられている。

サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙によると、古思堯 氏は2月4日の午前10時に中国の連絡事務所に請願書を提出すると報道機関に通知していたという。

古思堯 氏は声明の中で、「中国共産党は香港に対する不当な弾圧を継続しながら北京冬季五輪を強行した」と述べていた。「香港の人権が抑圧されていることを忘れないでください!」

また古思堯 氏は、「共産党は国家安全維持法を乱用して民主活動家や反対派を不当に投獄している」と述べ、中国を非難した。

サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙によると、古思堯 氏は声明文の中に「棺桶五輪」という太字のロゴを散りばめていたという。

国家安全維持法が施行された2020年6月以来、150人以上の民主活動家や反対派が逮捕されたと伝えられている。古思堯 氏は法が施行される前の抗議デモに参加し、逮捕されたことがある。

国家安全維持法は中国共産党に反対するあらゆる行為を犯罪と見なしており、西側諸国、権利団体、活動家たちは1997年の香港返還時に約束された一国二制度に基づく自由を覆すものだと非難している。

昨年、47人の活動家が民主化運動陣営の議員候補を選出することを目的とした非公式の予備選挙に参加した後、国家安全安全維持に基づく「国家権力の転覆を謀った罪」で起訴された。

一部の活動家は民主化候補が議会選挙で過半数を占めた場合、林鄭月娥(りんていげつが)行政長官を退陣に追い込む立法案を提出すると示唆していたため、当局は予備選挙を破壊活動に認定し、一斉取り締まりに踏み切った。

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