◎軍事秘密裁判所は6日午前、コロナウイルスの規則を破った容疑でスーチー氏に懲役4年の実刑判決を言い渡し、その後、刑期を2年に短縮した。
2016年5月6日/ミャンマー、アウンサンスーチー氏とミン・アウン・フライン司令官(AP通信)

12月6日、ミャンマーの裁判所は指導者のアウンサンスーチー氏に懲役4年の実刑判決を言い渡し、その後刑期を2年に短縮した。

スーチー氏は11の容疑で起訴されているが、本人、国民民主連盟(NLD)、そして民主主義を求めるミャンマー人は容疑をすべて否定している。

地元メディアなどによると、軍事秘密裁判所は6日午前、コロナウイルスの規則を破った容疑でスーチー氏に懲役4年の実刑判決を言い渡し、その後、刑期を2年に短縮したという。

<アウンサンスーチー氏の主な裁判>
・汚職罪:15年以下の懲役
・公務秘密法違反:14年以下の懲役
・輸入法違反(トランシーバーの輸入):3年以下の懲役
・電気通信法違反(トランシーバーの輸入):1年以下の懲役
・自然災害法違反(2件):それぞれ3年以下の懲役
・扇動罪:3年以下の懲役
・選挙法違反:?

スーチー氏は2月1日の軍事クーデター以来、公の場に姿を見せておらず、秘密の施設で拘束されている。

NLDのリーダーであるウィンミン大統領も懲役4年を言い渡されたが、同じく刑期を短縮された。

国連人権高等弁務官のミシェル・バチェレ氏は裁判を「偽物」と非難し、スーチー氏に対する言いがかりは混乱を加速させるだけと警告した。

人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア副局長であるフィル・ロバートソン氏は声明で、「スーチーは無実にもかかわらず刑務所に収容されるだろう」と述べた。「軍は偽物の裁判で野党を排除し、民主主義を窒息させようとしています...」

米国のアントニー・ブリンケン国務長官は6日、「法の支配の侵害と民間人に対する広範な弾圧は、ミャンマーの民主主義を回復する道が狭まっていることを意味する」と述べ、スーチー氏とすべての政治犯を即時釈放するよう求めた。

中国外務省の趙立堅(ちょうりつけん)報道官は6日の会見で、「ミャンマーの全ての政党が国の長期的な利益に念頭を置き、違いを理解し、苦労して獲得した民主的な移行プロセスが継続されることを望んでいる」と述べた。

NLDは昨年の総選挙で地滑り的勝利を収めたが、軍のミン・アウン・フライン司令官は大規模な不正があったと主張し、敗北の受け入れを拒否した。選挙管理委員会は軍の主張を否定している。

一方、ミン・アウン・フライン司令官が任命した新たな軍事選挙管理委員会は昨年の総選挙で不正を働いたスーチー氏と元高官15人を起訴する意向を示している。

スーチー氏は12月14日に再び出廷する予定と伝えられている。地元メディアなどによると、14日は輸入法違反(トランシーバーの輸入)の判決が言い渡される予定だという。

2月の軍事クーデターは全国規模の抗議を引き起こし、地方都市のゲリラ兵は国軍を打倒すると誓った。国連の専門家は軍を非難し、ミャンマーは内戦状態に陥っていると警告している。

抗議デモの犠牲者と逮捕者を追跡している政治犯支援協会(AAPP)によると、軍は2月1日以来、デモに参加した民間人1,300人以上を殺害し、10,000人以上を拘束したという。軍は先日、最大都市ヤンゴンの抗議デモに参加した民間人少なくとも3人をひき殺した。

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