▽現場はジャンムー・カシミール州近郊の山岳地帯にある観光地。複数人が銃を乱射したという。
.jpg)
インドとパキスタンの係争地カシミール地方で22日、正体不明の武装集団が観光客に向けて発砲し、少なくとも20人が死亡、複数人が負傷した。地元当局が明らかにした。
それによると、現場はジャンムー・カシミール州近郊の山岳地帯にある観光地。複数人が銃を乱射したという。
ロイター通信は治安筋の話しとして、「死者数は増える可能性が高く、26人が死亡したという情報もある」と伝えている。
襲撃を目撃したという地元住民はAP通信の取材に対し、「顔を隠した3人組が観光客に向けて銃を乱射した」と語った。
当局は犠牲者の国籍を明らかにしていないが、一部メディアは犠牲者の大半がインド人と伝えている。
現地紙インディアン・エクスプレスは警察幹部の話しを引用し、「草むらに隠れていた武装勢力の戦闘員2、3人が銃を乱射した」と報じた。
ジャンムー・カシミール州の州首相はX(旧ツイッター)への投稿で犠牲者に哀悼の意を表し、陸軍と警察が容疑者を追跡していると書いた。
インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。
カシミールでは24年9月末頃から暴力事件が急増し、多くの市民が爆弾テロや銃撃戦に巻き込まれている。
カシミールの反政府勢力は1989年の武装蜂起以来、中央政府と戦ってきた。カシミールで生活するイスラム教徒の多くがパキスタンへの編入か独立という反政府勢力の目標を支持している。
インドとパキスタンは1947年の独立時、65年、71年の計3回、この境界線を巡って衝突(印パ戦争)している。
ジャンムー・カシミール州では24年6月、正体不明の武装集団がヒンズー教徒を乗せたバスに発砲。バスは道を外れて谷に転落し、9人が死亡、33人が負傷した。