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ウガンダ大統領、外国の影響力を抑制する法案に署名

新法は外国の利益を優先する活動を禁じる内容で、海外から資金提供を受ける団体や個人に対し、政府の監督や登録を求める規定を含む。
アフリカ東部・ウガンダのムセベニ大統領(Getty Images/AFP通信)

ウガンダのムセベニ(Yoweri Museveni、81歳)大統領は18日、外国勢力の影響力を抑制することを目的とする「主権保護法案」に署名した。政府は国家主権を守るために必要な措置だと説明しているが、野党や人権団体、国際機関からは「政治的弾圧に利用される恐れがある」との懸念が強まっている。

新法は外国の利益を優先する活動を禁じる内容で、海外から資金提供を受ける団体や個人に対し、政府の監督や登録を求める規定を含む。当初の法案では外国資金を受け取るすべての個人・団体を「外国代理人」として登録させる厳格な内容となっていた。しかし、中央銀行や金融業界が「海外送金や投資が大幅に減少し、経済に深刻な打撃を与える」と警告したため、議会は一部条項を修正した。最終的には、政治活動に関わる外国資金を主な対象とする形に縮小された。

それでも、市民団体は法の曖昧さを問題視している。人権団体は政府が「外国勢力との関係」という名目で反政府活動家や独立系メディア、NGOを取り締まる可能性があると指摘する。ウガンダでは近年、LGBTQ+(性的少数者)を厳しく処罰する反同性愛法や、SNS利用への課税など、統制色の強い政策が相次いでおり、今回の法律もその延長線上にあるとの見方が出ている。

1986年から長期政権を維持しているムセベニ氏は、これまでも欧米諸国や国際NGOによる「内政干渉」を強く批判してきた。2026年1月の大統領選で7選を果たしたが、選挙不正や反対派への弾圧を巡り、国内外から批判を受けていた。ムセベニ氏はこの法律について、「ウガンダの主権と文化、国家利益を守るために必要だ」と正当性を主張している。

一方、世界銀行や欧米諸国は新法によって開発援助や人道支援活動が制限される可能性を懸念している。ウガンダ経済は外国援助や海外送金への依存度が高く、規制強化が国際社会との関係悪化を招けば、経済成長にも影響を及ぼしかねない。政府は「国家安全保障を守るための法律であり、通常の経済活動を妨げるものではない」と説明しているものの、今後の運用次第では国内政治と外交の両面で波紋を広げそうだ。

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