◎フロリダ州を支配する共和党はジョー・バイデン大統領のワクチン義務化政策に立ち向かうと誓っており、ホワイトハウスの頭を悩ませている。
フロリダ州のロン・デサンティス州知事とドナルド・トランプ大統領(Getty Images/AFP通信)

11月18日、米フロリダ州の共和党員は17日に可決された民間企業のコロナワクチン接種義務を阻止する法案を称賛し、ロン・デサンティス州知事は連邦政府の公衆衛生対策を無視し続けているという批判を却下した。

デサンティス州知事は同日、法案に署名した。

フロリダ州を支配する共和党はジョー・バイデン大統領のワクチン義務化政策に立ち向かうと誓っており、ホワイトハウスの頭を悩ませている。

同州のダニー・バージェス上院議員は17日の議会演説で、「ワクチンを接種したい人は接種を選択でき、接種したくない人は接種しないことを選択できます」と語った。「それがフロリダ州です。私たちはフロリダ人の基本的人権と選択する権利を尊重します。私たちは独裁者ではありません」

2024年の共和党大統領候補であり、ドナルド・トランプ前大統領の主要同盟国のひとりであるデサンティス州知事はバイデン大統領の主要な政策に強く反対しており、大規模なメディアキャンペーンおよび法的措置を推進し、共和党のスターになった。

新しい州法はフロリダ州の民間企業に適用される。企業は特別な理由がない限り、従業員にワクチン接種を求めることができなくなる。

また、州内の学校職員や公務員にワクチン接種を求めることも禁じられ、保護者は学校が児童にマスク着用を求めた場合、訴えることができるようになる。

共和党のエリン・グラル上院議員は声明で、「ホワイトハウスの政策は驚くべきものです」と語った。「民主党は国民の選択する権利を侵害します。雇用主はワクチン接種を拒否した従業員を解雇するでしょう。従業員は自分のヘルスケアを選択できません。これは驚くべきことです」

民主党は、反ワクチン政策はコロナウイルスの感染拡大だけでなく企業に大きな負担をかけるとして、法案を繰り返し非難してきた。

民主党のアンジー・ニクソン上院議員は議会演説の中で、「この法案はフロリダ人の命と生活を守るためのものではなく、デサンティス州知事の大統領選に向けたキャンペーンのひとつではありませんか?」と問い質した。

しかし、共和党はこの法案とは別に、公衆衛生上の緊急事態が発生した際のワクチン接種義務を禁止する法案も合わせて可決した。

フロリダ州を含む共和党主導の20州以上は、労働安全衛生局のコロナウイルス規則に対する訴訟を起こしている。またフロリダ州は、連邦政府の請負業者にワクチン接種を要求するホワイトハウスの命令を違憲と訴えた。

民主党のシェブリン・ジョーンズ上院議員は17日、党の主張を繰り返した。「反乱を起こさないでください。法案は大統領と連邦政府に対する反乱にほかなりません。力を合わせてコロナウイルスに立ち向かうことが重要です...」

フロリダ州の人口あたりのワクチン完全接種率は61%、少なくとも1回接種した人は71%で、全米平均を上回っている。(11月17日時点)

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