◎故人の身元はまだ明らかになっていない。
2016年11月30日/南アフリカ共和国、クルーガー国立公園のアフリカゾウ(Getty Images/AFP通信)

南アフリカの国立公園事務所によると、生物保護区のクルーガー国立公園内で密猟者と思われる遺体が見つかったという。

クルーガー国立公園の当局者は10月22日、「園内に侵入したトラックを追跡中、遺体を発見した」とツイートした。密猟者のものと思われるトラックのタイヤ痕は、シュトルツネクと呼ばれるエリアに続いていたという。

当局者は、「初期調査の結果、故人はアフリカゾウの襲撃を受け死亡した可能性が高いことが分かった」と述べた。「遺体の周囲にトラックはありませんでした。共犯者は殺された仲間を置き去りにしたものと思われます」

故人の身元はまだ明らかになっていない。

レンジャーと警察によると、遺体発見場所の周辺に動物の死骸はなかったという。

クルーガー国立公園はウェブサイトの声明で、「密猟は犯罪であると同時に極めて危険であり、命を危険にさらす」と警告した。「犯罪者は動物だけでなく、自分の命も危険にさらしています...」

クルーガー国立公園は南アフリカ最大の野生生物保護区で、敷地面積は20,000㎢(四国より広い)を超える。同園ではサイの密猟が横行しており、個体数は2013年から約60%減少したと推定されている。

当局のデータによると、2020年に南アフリカで密猟されたサイは確認できたものだけで166頭に達し、そのうち88頭がクルーガー国立公園の敷地内に生息するサイだったという。

クルーガー国立公園はサイの密猟を阻止するためにパトロールを強化しており、ドローンや特殊な訓練を受けた追跡専門の犬なども採用している。

南アフリカ生物保護区管理局によると、今年7月から9月の間に全国の保護区内で逮捕された密猟者数は昨年同期と比較して30%増加したという。

保護区の職員はエリア内のサイの角を定期的に切り(人間の爪と同じで痛みは感じない)、密猟者から狙われにくくしている。

犀角(さいかく)はアジアの一部地域で漢方薬として利用されており、取引価格は金やコカインに匹敵すると伝えられている。

2020年11月26日/南アフリカ、マレレーンのクルーガー国立公園、アフリカゾウ(ゲッティイメージズ/Wolfgang Kaehler/LightRocket)
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