◎軍と民間の代表は2019年のクーデターで独裁者のオマル・アル=バシールを追放し、合同暫定政府を設立した。
10月16日、スーダンの首都ハルツームで軍民合同政府の解散を呼びかける抗議デモが開催された。
抗議者たちはアブダッラー・ハムドゥーク首相を「無能」と呼び、軍にクーデターで政権を奪取するよう呼びかけた。
軍と民間の代表は2019年のクーデターで独裁者のオマル・アル=バシールを追放し、合同暫定政府を設立した。しかし、今年9月にアル=バシールの信奉者がクーデター未遂事件を起こし、以来、軍事政権を復活させるという機運が高まっていた。
軍の一部の指導者は合同暫定政府に対する抗議デモを主導し、政府の中枢を担う民間同盟「自由と変化の力(FFC)」の改革と閣僚の変更を求めている。
しかし、FFCの指導者たちは軍の要求を無血クーデターと非難し、「民間を政治から除外すれば、独裁時代に逆戻りする」と警告した。アル=バシールは30年独裁体制を維持した。
首都ハルツームの中心部に集まったアル=バシール応援隊は「飢餓政府を打ち負かせ」と叫び、ソブリン評議会の議長を務めるアブデル・ファッタ・アルバーハン将軍に軍事クーデターを決行するよう呼びかけた。
ある抗議者はAFP通信の取材に対し、「私たちは軍政を必要としている」と語った。「ハムドゥークは私たちに正義と平等ではなく、貧困と飢餓をもたらしました...」
現地メディアによると、抗議者たちは大統領官邸の門まで行進することを許可されたという。暴動や略奪は発生しなかったと伝えられている。
アル=バシール応援隊は14日にも集会を開催し、ハムドゥーク首相に政府を解散するよう呼びかけていた。
一方、ハムドゥーク首相は15日の声明で、暫定政府発足以来最悪の政治危機に取り組む計画を発表した。首相は演説の中で、「完全な民主化に向けた取り組みを推進しなければならない」と国民に呼びかけた。
東部地域で活動する反政府抗議者は2週間以上の間、紅海州の州都である港湾都市ポート・スーダンの港と燃料パイプライン、そして幹線道路の占領を続けている。この抗議は北東部の6つの部族を代表する組織が主導した。
ハムドゥーク首相は今月初めの声明で、ポートスーダンの封鎖に伴い、国内の医薬品、燃料、小麦などの必需品の供給に深刻な影響が出ていると警告した。