◎先月5日の軍事クーデターで政権を奪取したギニア陸軍特殊部隊の司令官、ママディ・ドゥンボウヤ大佐が暫定大統領に就任した。
2021年10月1日/ギニア、首都コナクリ、暫定大統領に就任したママディ・ドゥンボウヤ大佐(中央)(Getty Images/AFP通信)

10月1日、軍事クーデターで政権を奪取したギニア陸軍特殊部隊の司令官、ママディ・ドゥンボウヤ大佐が暫定大統領に就任した。

ドゥンボウヤ大佐率いる反乱軍は先月5日のクーデターでアルファ・コンデ大統領を拘束し、その後のテレビ演説で、「コンデ大統領の汚職を取り締まるためにクーデターを決行した」と主張した。「政治家は貧しい人々のために働かなければなりません。しかし、コンデは私腹を肥やすことしか考えておらず、国民の生活は荒廃しました...」

ギニアの経済はボーキサイト、金、ダイヤモンドなどの豊富な鉱物資源のおかげで順調に成長しているが、人口の45~50%が貧困ライン以下の極貧生活を余儀なくされている。

クーデター後、西アフリカ経済共同体(ECOWAS)はギニアを加盟国から一時除外し、コンデ大統領の速やかな解放と文民政府への移行を要求した。

現地メディアによると、ドゥンボウヤ大佐は就任式の中で国民のために働き、民主的な選挙を組織すると約束したが、選挙の具体的な実施時期は明らかにしなかったという。軍事政権は先週の声明で、ドゥンボウヤ大佐は軍の影響を受けない新しい首相を指名し、文民政府に移行すると述べていた。

ドゥンボウヤ大佐は演説の中で、「私、特殊部隊の兵士、暫定機関の関係者は次の選挙に立候補しません」と述べた。「私はギニアの再建に向けた取り組みを開始します。この移行期間中に多くの準備を行わなければなりません...」

またドゥンボウヤ大佐は、ギニアは新憲法と選挙システムの見直しを必要としていると強調した。ドゥンボウヤ大佐は軍事クーデター直後の演説で、「政府に代わる全国集会開発委員会を発足させ、現在の憲法を破棄し、より包括的な新憲法を作るための協議を開始する」と述べていた。

一部の専門家は、新憲法の制定と選挙システムの見直しには膨大な時間がかかると懸念を表明している。

ギニアの市民社会活動家であるタフスィール・バルデ氏はAP通信の取材に対し、「大佐は選挙の具体的な日程を示すと期待されていた」と述べた。「大佐は文民政府に移行すると約束していますが、選挙の日程は示されていません。一部の国民はこのまま軍事政権が続くのではないかと不安に思っています」

2010年の大統領選挙で初当選を果たしたコンデ大統領は昨年、大統領の任期を5年から6年に変更し、任期制限をリセットする憲法改正国民投票を実施し、その後の大統領選挙で3期目の当選を果たした。

ギニアは1958年の独立後まもなく独裁体制を確立し、難民危機や紛争に直面した。

1984年のクーデターで政権を奪取したランサナ・コンテ大佐は約9年間暫定大統領の地位を守り、1993年に行われたギニア初の大統領選挙で勝利を収め、その後の選挙でも他の候補を圧倒し、独裁体制を維持した。

2010年の大統領選挙はギニア初の民主的な選挙と見なされている。

2021年9月5日/ギニア、首都コナクリ、アルファ・コンデ大統領(中央)(Getty Images/AFP通信)
アフィリエイト広告
スポンサーリンク