◎現地メディアによると、イスラム過激派組織アル・シャバブが犯行声明を発表したという。
2021年9月25日/ソマリア、首都モガディシュの大統領官邸近く(FarahAbdi Warsameh/AP通信)

9月25日、ソマリアの首都モガディシュの大統領官邸近くで自爆テロが発生し、少なくとも8人が死亡した。

地区警察の署長は記者団に対し、爆弾を積んだ自動車が検問所で自爆したと述べた。「テロリストは大統領官邸に向かう車両を狙っていました...」

現地メディアによると、イスラム過激派組織アル・シャバブが犯行声明を発表したという。

事件を目撃した男性はAFP通信の取材に対し、「検問所の警察が車両を止め、運転手に話しかけた時、爆弾が爆発した」と語った。

AFP通信によると、検問所を通過する車は必ず当局のチェックを受ける必要があるという。爆弾を積んだ車両は他の車や歩行者がいるタイミングを見計らって検問所に入り自爆したと伝えられている。事件を目撃した男性は、犠牲者と負傷者が運び出されるところを見たと述べた。「検問所の近くに停まっていた車7台と人力車3台が爆発に巻き込まれたと聞きました...」

この事件の数時間前には、ソマリア軍本部の近くでも自爆テロ犯が自爆したと伝えられている。警察によると、爆発に巻き込まれた人はいなかったという。

ソマリア議会とモハメド・アブドラヒ・モハメド大統領は、任期の延長と選挙の遅延をめぐる問題で対立している。今年2月に延期が決まった総選挙の新たな日程はまだ明らかにされていない。

アラビア語で青年を意味するアル・シャバブは、国連と西側諸国の支援を受ける政府軍と10年以上にわたって戦ってきた。

アル・シャバブは2011年の戦闘でアフリカ連合軍に敗れるまで首都モガディシュを実効支配していた。モガディシュを失ったアル・シャバブは拠点を田舎に移し、政府軍や民間人への攻撃を繰り返している。

ソマリア人の大半はスーフィー教徒だが、アル・シャバブはスンニ派に属するワッハーブを提唱しており、西側寄りの宗派を敵視している。アル・シャバブはイスラム法に反する女性を石打の刑で殺し、泥棒の手を切り落とす過激なイスラム法を支配地域の住民に課している。

ソマリア内戦のデータをまとめているプロジェクトチームは昨年、アル・シャバブは2010年以来、4,000人以上をテロ攻撃で殺害したというデータを公表した。

2021年5月1日/ソマリア、首都モガディシュの議会、モハメド・アブドラヒ・モハメド大統領(AP通信/FarahAbdi Warsameh)
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