◎現地メディアによると、当局は六四記念館の展示品を没収したという。
9月9日、香港の警察は1989年6月4日に発生した天安門事件の記録や資料を展示する六四記念館を襲撃した。
現地メディアによると、当局は六四記念館の展示品を没収したという。
記念館を運営していた香港同盟の活動家4人は8日に逮捕された。この中には著名な民主活動家で同盟の副議長を務める人権弁護士のチョウ・ハン・タン氏も含まれている。
当局は昨年施行された国家安全維持法に基づき、4人を拘束したと発表した。
チョウ・ハン・タン氏の弁護士は声明で、「チョウ氏は暴動や混乱を扇動した罪で逮捕されました」と語った。
香港同盟は天安門広場で発生した致命的な取り締まりの犠牲者を追悼する集会を毎年主催していたが、当局は昨年、集会を禁じた。
香港同盟は警察に「西側のスパイ」と呼ばれているが、この主張を否定している。
六四記念館は今年6月に閉鎖を命じられていた。現地メディアによると、9日の襲撃は国家安全維持法の施行に合わせて発足した国家安全保障局が行ったという。
当局者は民主化運動の象徴になった柴玲(サイ・レイ)氏の看板や追悼集会の写真を含む記念館に展示されていた展示品をほぼ全て没収したと伝えられている。
柴玲 氏は天安門事件の学生指導者で、中国共産党に指名手配され亡命を余儀なくされた。
国家安全保障局は以前、香港同盟に関わった関係者の個人情報を全て提出するよう同盟に命じていた。しかし、香港同盟は提出期限の9月7日に要求を拒否する書簡を局に提出した。
国家安全保障局は8日、香港同盟の事務所や関係者の個人宅を襲撃し、チョウ氏を含む主要メンバー4人を逮捕した。
チョウ氏は今年初めに無許可の集会を主催した容疑で起訴され、その後保釈されていた。
現地メディアによると、チョウ氏は国家安全維持法に基づき起訴された野党政治家の9月9日の公聴会に出席する予定だったという。
中国共産党は昨年、テロ、暴動、破壊、分断、外国勢力との結託などを防止する国家安全維持法を香港に課した。
共産党は、法律は香港の治安維持に役立つと主張したが、批評家はアジアを代表する経済都市の自由と市民の権利が奪われたと非難している。