◎ハンガリー政府は同性愛を促進する児童書の販売に制限を課し、LBGTQコミュニティに対する攻撃を強化した。
8月6日、ハンガリー政府は同性愛を促進する児童書の販売に制限を課し、LBGTQコミュニティに対する攻撃を強化した。
現地メディアによると、この法令により、書店は同性愛を促進すると考えられる児童書を公に販売できなくなったという。ロイター通信は「クローズドパッケージ(本の外観が見えない状態)でのみ販売可能」と報じた。
また、「出生時の性別から逸脱する性別を描写する製品の公開を禁止」し、学校または教会から200メートル以内での同性愛または性別の変化を描写するすべての書籍およびメディアコンテンツの販売も禁止された。
ハンガリー議会は6月、学校の性教育プログラムや映画などの中で、同性愛または性別の逸脱を描いたコンテンツの18歳未満への共有を禁止する法案を可決し、他のEU加盟国の猛反発に直面した。
保守的なオルバーン・ヴィクトル首相は、「この法律は小児性愛に対してより厳しい罰則を求めるものであり、子供を保護することだけを目的としている」と主張した。
しかし、LGBTQの権利を訴える団体や個人はこの法律をLGBT差別法と呼び、「オルバーン首相は同性愛と小児性愛を混同している」と非難した。
EUの多くの指導者もこの法律に反対しており、欧州委員会はハンガリー政府に対する2つの訴訟手続きを7月に開始した。欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長はこの法律を「恥辱」と呼び、厳しく非難した。
2010年に政権を奪取したオルバーン首相は、伝統的なキリスト教の価値観を西洋の自由主義から保護する自称「十字軍社会政策」を強く推進している。
当局は7月、不公正な取引慣行を禁止する法律に基づき、同性愛関連の児童書を取り扱った配給業者に罰金を科した。
グローバル・マーケティング・リサーチ会社のイプソスが先月ハンガリーで行った世論調査によると、回答者の約46%が同性結婚を支持したという。
オルバーン首相の政策に反対するLGBTQ支持者たちは先月、首都ブダペストで数万人規模のゲイプライドパレードを開催し、法律に抗議した。