◎この病気は赤血球、白血球、血小板の急速な減少を引き起こし、発症から24時間以内に死ぬ場合もあるが、治療を必要としない軽度の症状で済む猫もいる。
ロンドンの王立獣医大学(RVC)によると、少なくとも300匹以上の猫が猫汎白血球減少症と呼ばれる病気を発症し、死んだという。
この病気は赤血球、白血球、血小板の急速な減少を引き起こし、発症から24時間以内に死ぬ場合もあるが、治療を必要としない軽度の症状で済む猫もいる。
RVCの報告によると、8月2日時点で少なくとも528匹がこの病気を発症し、そのうち63.5%が死んだという。RVCは今年の5月下旬に猫汎白血球減少症を発症する猫が急増していると初めて警告を発した。
RVCおよび食品基準庁(FSA)はこの病気が突然流行し始めた理由を調査している。
英主要メディアによると、RVCとFSAは6月にリコールされたセインズベリー社の低アレルギー性キャットフードなど、複数のキャットフードを調査しているという。
RVCは報告の中で、「猫汎白血球減少症の流行はリコールされた製品に関連している可能性がある」と述べた。「当局は獣医師から診察データを収集するなどして、影響を受けた猫の調査を進めています...」
リコールされたキャットフードはフォールドヒルフード社(Fold Hill Foods)で製造された。同社のスポークスマンはABCニュースの取材に対し、「FSAが猫汎白血球減少症とキャットフードの潜在的な関連性を調査していることを認識しています」と述べた。
スポークスマンは、「キャットフードが猫汎白血球減少症を引き起こしたという明確な証拠は見つかっていないが、当社はFSAの調査に協力している」と付け加えた。
FSAは7月16日の声明で、リコールされたキャットフードのサンプルの一部からマイコトキシン(カビの二次代謝産物として産生される毒)を確認したと明らかにしていた。
マイコトキシンはさまざまな作物(野菜や穀物など)の中で繁殖し、ナッツやドライフルーツなどの食品でも確認されることがある。なお、食品におけるマイコトキシンの基準値は国により異なる。
FSAは自宅のキャットフードをチェックし、リコール対象の商品を猫に与えないよう促した。