◎教皇はローマのジェメリポリ病院で4日に結腸の手術を受けたばかりだったが、病院前に集まったカトリック信者に手を振り、祝福の言葉を述べ、完全復活をアピールした。
2021年7月11日/イタリア、ローマのジェメリポリ病院、フランシスコ教皇は手術後初の一般謁見を行った(Alessandra Tarantino/AP通信)

フランシスコ教皇は11日、結腸の手術以来初めて公の場に姿を現した。

教皇はローマのジェメリポリ病院で4日に結腸の手術を受けたばかりだったが、病院前に集まったカトリック信者に手を振り、祝福の言葉を述べ、完全復活をアピールした。

バチカン市国のスポークスマンによると、教皇は4日の手術以来、順調に回復しているという。ただし、正確な退院日は明らかにされておらず、スポークスマンは以前、「合併症を発症しなければ恐らく術後7日ほどで退院できると予想している」と述べていた。

全身麻酔による手術は約3時間で終了し、教皇は結腸の左側を取り除いたと伝えられている。

現地メディアによると、教皇の声はこれまでに比べると多少小さく聞こえたが、演説中に力を取り戻し、いつもの状態に戻ったように感じられたという。

教皇は人々に対し、「皆の前に立てることを感謝します」と述べた。「私はあなたの祈りとサポートに感謝します。あなたの親切さに心から感謝します。あなたに会えたことを心から嬉しく思います...」

ジェメリポリ病院に入院中の子供たちも教皇と一緒にバルコニーに立ち、人々に手を振った。

教皇は全ての医療従事者に謝意を表し、隣の子供に目を向け、「子供たちは苦しんでいます」と述べた。「なぜ子供たちは苦しんでいるのですか?私たちは苦しんでいる世界中の子供たちのために祈ります」

教皇はハイチの大統領暗殺事件についても言及した。「ハイチの人々が平和と調和の未来に進むことができるよう祈ります...」

また、夏休みに伴い多くの人々が海辺で休暇を楽しんでいることについて、「海の健康を守ってください」と呼びかけた。「海にプラスチックはいりません。海にゴミはいりません...」

さらに、「欧州は新たな価値観を共有し、団結するかもしれません」と希望を表明した。これはLGBTQの権利をめぐり、EU指導者とハンガリーとの間で発生した緊張への言及と考えられている。ハンガリーの議会は先月、反LGBTQ法案を可決し、物議を醸した。

バチカンニュースによると、教皇は他の入院患者と笑顔でおしゃべりを楽しんでいるという。

教皇はこの日、何度も穏やかな笑みを浮かべた。現地メディアは、「教皇はコパアメリカで母国アルゼンチンが優勝したことには言及しなかったが、間違いなく喜んでいる」と報じた。教皇はサッカーの大ファンで、故郷のブエノスアイレスに本拠を置くCAサン・ロレンソ・デ・アルマグロを敬愛している。

2021年7月11日/イタリア、ローマのジェメリポリ病院(Alessandra Tarantino/AP通信)
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