◎マイアミデイド郡サーフサイドにあるチャンプレインタワーズの一部は24日の午前1時30分頃に崩壊したと伝えられている。
米主要メディアによると、フロリダ州マイアミデイド郡の12階建てビル倒壊事故で、これまでに3人の死亡を確認し、少なくとも99人と連絡が取れない状態だという。
マイアミデイド郡サーフサイドにあるチャンプレインタワーズの一部は24日の午前1時30分頃に崩壊したと伝えられている。
ABCとNBCニュースによると、消防当局はビルに閉じ込められた37人を救助したという。当局は3人の死亡を確認し、少なくとも99人と連絡が取れないと述べた。
消防チームは瓦礫を取り除き、ソナー装置を使って行方不明者の捜索を行っている。チームの代表者は記者団に対し、「負傷者の声をソナーで確認しているが、瓦礫の崩壊に注意しなければならず、救出作業は思うように進んでいない」と述べた。
ビルの住民数は明らかにされていないが、フロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員はツイッターに「居住者の大半は海外出身者で占められている」と投稿した。
パラグアイの外務省は24日、ビルに入居していたパラグアイ人6人と連絡が取れないと述べた。行方不明者は大統領夫人の姉妹のソフィア・ロペス・モレイラ氏とその夫、子供3人と乳母と伝えられている。
アルゼンチンのマイアミ領事館はアルゼンチン人9人と連絡が取れないと報告した。ベネズエラの駐米大使は4人、ウルグアイの外務省は3人、コロンビアの外務省は6人の自国民と連絡が取れず、崩壊時にビル内にいたかどうかを確認していると述べた。
マイアミデイド郡の当局者によると、ビルに管理会社は入っておらず、現時点で棟内にいた人の数を把握することは困難だという。当局者は難を逃れた住民や近所の人に話を聞き、行方不明者の確認を進めている。
サーフサイドのチャールズ・バーケット市長は記者団に対し、「ビルはパンケーキのようにつぶれてしまった」と語った。「消防は捜索を継続しています。生存者はいると信じていますが、犠牲者は恐らく増えるでしょう」
マイアミヘラルドは、消防は瓦礫に閉じ込められた子供を1人救助した報じた。また、別の母子も救助されたが、母親は瓦礫から助け出すために脚を切断しなければならなかったという。
現場を視察したロン・デサンティス州知事は、「テレビで事故の規模を把握することは難しかった」と述べた。
フロリダ州の消防署長、ジミー・パトロニス氏はテレビ局WPLGのインタビューの中で、「チームは10人から12人で行動し、狭いエリアの捜索は救助犬が行っている」と語った。「捜索は24時間昼夜を問わず継続されます...」
ビルが崩壊した原因は現時点では明らかにされていない。崩壊の瞬間をとらえた防犯カメラの映像には、一瞬ビル本体がぐらつき、数秒で崩れる様子が記録されていた。
消防当局者はAP通信の取材に対し、「ビルの屋上で作業が行われていたが、それが崩壊の原因になったかどうかは現時点では分からない」と述べた。どのような作業が行われていたかは不明。
ジョー・バイデン大統領は24日、要請があれば援助を提供すると約束した。
バーケット市長は記者会見で、136戸のうち約半分が影響を受けたと語った。ABCニュースによると、136戸中55戸が完全に崩壊したという。
チャンプレインタワーズは1981年築、価格は60万~70万ドルほどで、季節と通年の居住者が混在していると伝えられている。