◎小紅書は6月4日に天安門事件を連想させるコメントを投稿したと伝えられているが、対象の投稿はすでに削除されている。
現地メディアによると、中国のソーシャルメディアおよびeコマースプラットフォームの小紅書(通称RED)は、Weiboに天安門事件を連想させるコメントを投稿した後、ブロックされたという。
小紅書は6月4日に天安門事件を連想させるコメントを投稿したと伝えられているが、対象の投稿はすでに削除されている。その後、約1,400万人にフォローされている同社のWeiboアカウントは閲覧できなくなった。
小紅書は1966年から1976年の文化大革命の間に広く配布された毛首席語録と同じであり、国際社会ではリトルレッドブックとして知られている。
小紅書は中国を代表する電子商取引プラットフォームのひとつで、登録ユーザーは3億人を超え、月間アクティブユーザーは8,500万人以上と伝えられている。また同社は、共産党指導部に罰金約3,000億円を支払ったインターネット大手のアリババとテンセントの支援を受けている。
小紅書のWeibo公式アカウントは現在、「法令違反により調査中」というメッセージに差し替えられており、閲覧できない状態が続いている。
6月4日の投稿がアカウントの停止につながったかどうかは明らかにされていないが、この件に詳しい関係者はウォール・ストリート・ジャーナルに対し、「4日の投稿は記念日とは関係ない」と語った。
小紅書のWeibo公式アカウントは閲覧できないが、同社のアプリは6月6日の時点で利用可能と伝えられている。ロイター通信は、「何かしらのコミュニティ規則に違反したという苦情の申し立てを受け、ブロックに至ったと考えられているが、指導部はこの件に関する声明やコメントを発表していない」と報じた。
またロイターによると、アリババ、テンセント、中国のインターネット規制当局であるサイバースペース管理局、そして小紅書にコメントを求めたが、応答はなかったという。
共産党指導部は1989年の天安門事件に敏感に反応し、それを連想させる記事、文書、ソーシャルメディアの投稿などを厳しく取り締まってきた。事件の死者数は数百から数千人と考えられているが、指導部は事件に関連する情報を公開していない。
香港の民主活動家兼弁護士のチョウ・ハン・タン氏は4日、許可を得ずに事件の追悼集会を主催した容疑で香港の治安当局に逮捕された。チョウ氏は事件の追悼集会を主催する香港アライアンスの副議長を務めている。