◎トランプ前大統領は1月6日のDC議会議事堂襲撃の際、事件に関与した容疑者たちを「愛国者」と呼び、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアから追放された。
6月4日、フェイスブックは声明で、ドナルド・トランプ前大統領のアカウントの停止状態は今年1月7日から2年間保留されると発表した。
同社のグローバル問題担当副社長、ニック・クレッグ氏は、「トランプ氏の行動は当社のルールに対する重大な違反」と述べた。
トランプ前大統領は1月6日のDC議会議事堂襲撃の際、事件に関与した容疑者たちを「愛国者」と呼び、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアから追放された。
トランプ前大統領は4日、フェイスブックの決定を非難した。「フェイスブックの決定は、2020年の不正な大統領選挙で私に投票した記録的は7,500万人の有権者と、私を圧倒的に支持するその他の多くの人々に対する侮辱です。彼らはフェイスブックの検閲を許しません。最終的には私たちが勝つでしょう。アメリカはこの虐待をこれ以上受け入れません!」
フェイスブックのクレッグVPは、違法または虐待的なコンテンツは全てのユーザーに公正に適用されると述べ、「報道価値があるという理由で政治家だけが優遇されることはない」と強調した。
また、トランプ前大統領の停止期間については、「公共の安全に深刻なリスクがあると判断した場合は停止期間を延長し、そのリスクがなくなるまで再評価を続ける」と補足した。
トランプ前大統領のアカウントは2023年1月に自動的に復活するわけではなく、公共の安全に対するリスクが後退したかどうかを評価し、問題ないと判断されれば復活する予定。
フェイスブックはトランプ前大統領のアカウントが「暴力事件、集会の制限、その他の市民不安の兆候」などのリスクを引き起こす可能性があると判断した場合、停止期間を延長する。クレッグVPは、「トランプ前大統領のアカウントが復活した場合、厳格な規則の管理下に置かれる」と述べた。
フェイスブックを監視する独立委員会は先月、トランプ前大統領のアカウントの停止を維持すると発表したが、「無期限停止という不確定で標準のない罰則を科すことは適切ではない」と判断していた。
独立委員会はフェイスブックに対して拘束力のある決定を下すことができる。委員は法律学者、著名なジャーナリスト、言論の自由の専門家などの20人で構成され、デンマークの元首相、ヘレ・トーニング=シュミット氏が共同議長を務めている。
トランプ前大統領がソーシャルメディア禁止令を受け開設した公式ブログ「ドナルドの机から(From the desk of Donald J.Trump)」は今週、開設からわずか1カ月で閉鎖された。
トランプ前大統領はツイッター、ユーチューブ、スナップチャット、ツイッチなどへの出入りも禁止されている。