◎警察はベンガルトラの追跡を継続しているが、5月11日時点で発見には至っていないという。
米主要メディアによると、テキサス州ヒューストンの住宅街をパニックに陥れたベンガルトラの飼い主が逮捕されたという。
ビクター・ヒューゴ・クエバス容疑者(28歳)はベンガルトラを野に解き放った容疑で逮捕された。クエバス容疑者とトラに銃を向けた非番の保安官はABCニュースの取材に対し、「私はトラと容疑者に帰宅を促した」と述べた。
しかし、ベンガルトラはその後姿を消した。ABCニュースによると、警察はトラの追跡を継続しているが、5月11日時点で発見には至っていないという。
ABCニュースの取材に応じたクエバス容疑者の弁護士はインタビューの中で、「クエバス氏はトラを所有者に返した後に情報を提供すると警察に伝えましたが、土壇場で裏切られ手錠をかけられました」と主張した。
クエバス容疑者の自宅周辺の住民は5月9日の午後8時頃に警察に出動を要請した。住民のひとりはソーシャルメディアに、首輪をつけたベンガルトラが近所を散策していると投稿した。
テキサス州ウォーラー郡の非番の保安官はアプリで異常事態が発生したことを確認し、現場に急行した。
目撃者が撮影したビデオには、現場に到着した非番の保安官がベンガルトラに銃を向ける様子が映っていた。ABCニュースによると、クエバス容疑者はトラを撃たないよう懇願したという。
ABCニュースによると、ベンガルトラと一緒に帰宅したクエバス容疑者はその後、トラをジープに乗せ車で走り去ったという。ヒューストンの警察は現場に急行していたが、間に合わなかったと伝えられている。
5月11日時点でクエバス容疑者が逮捕された時の状況は明らかにされておらず、ベンガルトラの行方も不明。当局によると、クエバス容疑者は警察の警告を無視して逃亡した罪にも問われるという。
クエバス容疑者の弁護士マイケル・エリオット氏は、「私とクエバス氏はベンガルトラの飼い主に関する情報などを警察に提供しました」と述べた。「しかし、警察は私のクライアントを裏切りました...」
ABCニュースによると、エリオット氏は11日遅くにクエバス容疑者と面会する予定だという。エリオット氏はベンガルトラの追跡を支援するかどうかは分からないと述べた。「私たちはトラの追跡に興味を持っていますが、警察は約束を無視してクエバス氏を逮捕しました。彼らの言うことは信用できません。トラはクエバス氏のものではありません。絶対に違います...」
エリオット氏はベンガルトラがクエバス容疑者の自宅にいた理由を明らかにしていない。
ヒューストン警察のロン・ボルザ署長は11日、「クエバス容疑者は2017年にテキサス州フォートベンド郡の寿司レストランの外で発生した銃撃事件で昨年7月に起訴され、その後保釈金25万ドル(約2,600万円)を支払い保釈された」と述べた。