▽暫定大統領評議会はX(旧ツイッター)への投稿で、亡くなった3人に哀悼の意を表し、ギャングを非難した。
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中米ハイチの首都ポルトープランスで陸軍の兵士3人がギャングに殺害された。当局が21日、明らかにした。
それによると、事件はポルトープランス郊外の地区で20日に発生。パトロール中の部隊が待ち伏せ攻撃を受けたという。
この地区では数日前からポルトープランスの大部分を支配するギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」と対立するギャングによる銃撃戦が続いている。
地元メディアによると、国家警察と国連支援ミッションがギャング間抗争を抑えるために奔走する中、この地区を含む多くの場所で激しい銃撃戦が繰り広げられている。
暫定大統領評議会はX(旧ツイッター)への投稿で、亡くなった3人に哀悼の意を表し、ギャングを非難した。
地元メディアは20日未明、車両で移動中の部隊が重装備のギャングに狙われたと報じていた。
ソーシャルメディアで共有された動画には迷彩服を着たギャングとみられる男たちが車から死体を引きずり出す様子が映っていた。
ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ポルトープランスでは3年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。大統領のポストは今も空席のままだ。
ポルトープランスの90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。
ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。アルティボニット県では地元のギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。
最新のギャング間抗争は先月初めに勃発。ヴィヴ・アンサムと対立する複数のギャングが民間人を巻き込みながら支配地域の拡大を目指しているとされる。
一連の暴力とギャング間抗争により、100万人以上が住居を失い、その多くが避難所に身を寄せている。