▽トランプ米政権はベネズエラで操業している石油会社に対し、ベネズエラでの操業と輸出を5月27日までに停止するよう命じている。
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石油大手シェルが5月27日までに南米ベネズエラ沖のガス田海洋調査を完了させる予定である。現地メディアが21日に報じた。
トランプ米政権はベネズエラで操業している石油会社(米シェブロン、伊エニ、スペインのレプソル、シェルなど)に対し、ベネズエラでの操業と輸出を5月27日までに停止するよう命じている。
コロンビア船籍の調査船ドナ・ホセIIは今月、シェルとトリニダード・トバゴのナショナル・ガス・カンパニーのデータ収集のため、米国の制裁下にあるベネズエラに到着した。
この海洋調査によって、トリニダード・トバゴに天然ガスを供給する予定のプロジェクトをトランプ米政権が最終的に許可した場合、シェルは掘削場所とパイプラインの設計を開始することができる。
トランプ(Donald Trump)大統領は今月初め、この油田を計画・開発するために2023年に付与したライセンスの取り消しを発表。シェルはこの時点でコロンビア船籍の調査船ドナ・ホセIIをチャーターしていた。
シェルとナショナル・ガス・カンパニーを含む石油会社は5月27日までにベネズエラでの操業を停止する必要がある。
米国が2019年に初めてベネズエラにエネルギー制裁を科して以来、外国企業がベネズエラの国営石油会社PDVSAと石油・ガスプロジェクトの交渉、計画、開発を行うには、米国のライセンスが必要である。
ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇り、かつては南米最大の経済大国であった。しかし、その経済は米政府による制裁とマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の後先考えないバラマキ政策で急速に悪化。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。