▽事件はマナビ県の近郊にある闘鶏場で18日に発生。ギャングとみられる集団が闘鶏場に押し入り、12人を殺害した。
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南米エクアドルの西部マナビ県で正体不明の武装集団が闘鶏場を襲撃した事件について、捜査当局は20日、4人を逮捕し、複数の銃器や軍服のレプリカなどを押収したと明らかにした。
事件はマナビ県の近郊にある闘鶏場で18日に発生。ギャングとみられる集団が闘鶏場に押し入り、12人を殺害した。
国家警察は声明で、対立するギャングを襲撃したとして、4人を逮捕したと明らかにした。
ソーシャルメディアで共有された動画には多くの観客が身を隠す中、銃を持った男たちが闘鶏場内で発砲する様子が映っていた。
国家警察によると、軍と警察の合同部隊がギャングの拠点とされる建物を捜索し、銃器、現金、軍服のレプリカ、コカイン、手榴弾、ロケットランチャーなどを押収したという。
襲撃者のうち少なくとも3人は偽の軍服を着ていたとみられる。
エクアドルでは数年前からギャング間抗争が激化。港湾都市グアヤキルでは24年1月、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルと同盟関係にある麻薬組織ロス・チョネロスのリーダー「マシアス(Adolfo Macías)」が刑務所から脱獄した。
ノボア(Daniel Noboa)大統領はこの脱獄を受け、国家非常事態を宣言。陸軍と警察にマシアスを確保するよう命じたが、逮捕には至っていない。
報道によると、この闘鶏場はロス・チェネロス傘下のギャングの管理下にあるとされる。
エクアドルでは20もの犯罪組織が麻薬密売ルートの支配権を争っていると考えられている。
先週の大統領選決選投票を制したノボア氏は選挙期間中、世界のコカインの70%がエクアドルの港を経由して米国や欧州に密輸されていると述べていた。
コカインは世界の2大コカイン生産国であるコロンビアとペルーからエクアドルに密輸される。
今年1月には781件の殺人事件が発生し、1月の過去最多を更新。その多くに麻薬組織が関与していたとされる。