▽シリアに小麦が入荷されたのは昨年12月にアサド政権が崩壊して以来初めて。
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シリア北西部ラタキア港に小麦を積んだ貨物船が到着した。国営シリア・アラブ通信(SANA)が20日に報じた。
シリアに小麦が入荷されたのは昨年12月にアサド政権が崩壊して以来初めて。
報道によると、小麦やその他食糧の輸入は米国や国連の制裁対象ではないが、政権崩壊以来、貿易取引が停滞していたという。
SANAは当局者の話しとして、6600トンの小麦が入荷されたと報じた。船の国籍は明らかになっていないが、ロイター通信はロシア船籍と伝えている。
国連によると、内戦下のシリアは国内で消費する食料の大半を輸入に頼っている。
シリア内戦の犠牲者は50万~60万人と推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
アサド(Bashar Assad)前大統領は昨年末、タハリール・アルシャーム機構(HTS)率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。
それ以来、HTSの指導者であるシャラア(Ahmed al-Sharaa、通称ジャウラニ)大統領が暫定政府を率いている。
シャラア氏は欧米諸国にアサド政権時代に科した制裁の解除を求め、経済回復に注力している。