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▽今年の「戦勝記念日」は1945年から数えて80回目となる。
ロシアのプーチン大統領(右)とスロバキアのフィツォ首相(Getty Images/AFP通信)

スロバキアのフィツォ(Robert Fico)首相は15日、第2次世界大戦で旧ソ連がナチスに勝利したのを祝う5月9日の戦勝パレードに出席すると発表した。

フィツォ氏はEUのカラス(Kaja Kallas)外交安全保障上級代表がパレードに出席しないよう求めたことに反発。カラス氏を「無礼者」と呼んだ。

今年の「戦勝記念日」は1945年から数えて80回目となる。

親ロシア派のフィツォ氏はパレードに出席すると何度も公言。EUの対ロシア制裁を批判し、トランプ米政権に和平交渉を急ぐよう促してきた。

カラス氏は14日、ルクセンブルクで開かれたEU外相会議の後、記者団に対し、「5月9日のパレードや祝賀行事に参加することは、ロシアが欧州で本格的な戦争を繰り広げていることを考えれば、受け入れられないことは明らかだ」と語った。

またカラス氏は「加盟国の外相たちはこれらのイベントに、どの加盟国にも参加してほしくないということを明確にした」と述べ、ウクライナとの連帯を示すため、代わりに首都キーウに代表を派遣するよう呼びかけた。

フィツォ氏は15日の記者会見で、「私は5月9日にモスクワに行く」と述べ、カラス氏を非難した。「カラスさん、私は主権国家スロバキアの合法的な首相であり、誰も私にどこへ行けと、どこへ行くなとも命令できません。あなたの発言は信じられないほど無礼だ...」

またフィツォ氏は「祖国」を解放した赤軍兵士やナチスの犠牲者を称えるためにモスクワを訪れると強調した。

ロシアは毎年恒例のパレードと祝賀行事を使って、自国の戦場での強さを誇示してきた。プーチン(Vladimir Putin)大統領は昨年の演説で、ウクライナのネオナチと戦うロシア兵を「英雄」と称えた。

今年のパレードには中国習近平(Xi Jinping)国家主席も出席する予定だ。

フィツォ氏はウクライナ戦争中もロシアとの関係を維持し、ウクライナへの軍事支援を停止している。

またフィツォ氏は西側の対ロシア制裁を批判。24年末でウクライナ経由のロシア産天然ガスの供給が停止した後、ウクライナへの批判をエスカレートさせた。

ウクライナ政府は昨年末、ロシア産天然ガスをウクライナ経由で欧州にパイプライン輸送する契約を延長せず、この結果、スロバキアやハンガリーなどへのガス供給は停止された。

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