▽エボラウイルスはリスクグループ4に該当するウイルスのひとつ、治療開始が遅れると致死率は90%に達する。感染者の血液、臓器、体液に直接触れることで感染する。
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アフリカ東部・ウガンダでエボラ出血熱の感染者数が14人に増加し、保健当局が世界保健機関(WHO)やアフリカ疾病予防管理センター(CDC)などと協力して濃厚接触者を調査している。
アフリカCDCの担当医は6日、首都カンパラの記者団に対し、「新たに3人の感染者を確認し、別の2人の検体を調査中で、陽性の可能性が極めて高い」と語った。
ウガンダでエボラウイルスが確認されたのは2000年に初めて患者を報告して以来9回目。今回もスーダン株が流行した。
エボラウイルスはリスクグループ4に該当するウイルスのひとつ、治療開始が遅れると致死率は90%に達する。感染者の血液、臓器、体液に直接触れることで感染する。
前回ウガンダで流行したウイルスもスーダン株で、1976年にザイール(現コンゴ民主共和国)で初めて確認された株とは異なる。
スーダン株の感染力はザイール株に比べると弱く、死亡率も低いとされる。
1月と2月に感染した8人はいずれも退院し、その後感染者は報告されていなかったが、今月初めに4歳児の死亡が確認された。
今回の流行で亡くなった人は2人。1人目の犠牲者である男性はカンパラで診察を受け、その後、東部ムバレに移動。症状が回復しなかったため、カンパラの国立病院に入院したものの、1月29日に亡くなった。
アフリカCDCによると、今週感染が確認された5人は以前の感染者9人と接触していなかったという。全国146地区のうち5地区でエボラウイルスが確認されたことになる。
保健当局は発生状況を定期的に報告しておらず、透明性の欠如が懸念されている。カンパラにある少なくとも3つの病院はエボラの確定症例または疑い症例を扱ったが、そのことを国民に知らせたのはWHOであった。
濃厚接触者の追跡はエボラの蔓延を食い止める鍵である。スーダン株に対応したワクチンはなく、臨床試験が続けられている。